「クールジャパン」というのは一時代前の標語。
今は「クールカルチャー・ジャパン」になっている。
「日本を売り込め」から「日本文化を売り込め」に変わっている。
「日本を売り込め」の時は背後に日本の経済発展をサポートする意味があった。
日本製品の販売促進キャンペーンの一環であった。
つまり、ハードをヨイショする運動であった。
しかし、昨今ではそれが文化というソフトそのものを売り込もうとういう形に変わってきていえう。
「日本文化を売り込め」では言葉通り文化がメインで、日本製品の中に息づく文化をしらしめる、という発想がある。
日本文化を知ってもらうためには
「日本に来てもらう」ということになり『おもてなし』という言葉に行き着く、ということなのだろう。
日本への観光に意を注いでいるのも、ご当地へ来てもらい、日本文化を肌で感じて欲しい、ということなのだろう。
最近中国では電気炊飯器と温水洗浄便座が話題になっているようだ。
内容は本体そのものよりも、そこにヒメられた「匠の心・技」にテーマが集中していることだ。
電気炊飯器などは昔からあったもので目新しいものではない。
いまそれが話題になるというのは、そんなお手軽品が
「なぜ、日本人は作れるのに、中国人にはできないのか」
という疑問である。
中国人はそれを、文化の違いとみて、答をひきだそうとしている、
ように見えることだ。
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年2月12日 18時33分
http://www.recordchina.co.jp/a102227.html
文化を先陣に「クールジャパン」の海外進出を推進する日本―中国紙
2015年2月9日、福岡発祥の博多ラーメン店チェーン「一風堂」は、濃厚なスープと歯ごたえのある麺が人気だ。
日本文化を海外に売り込む官民ファンド、海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)はこのほど、欧米や豪州での海外展開資金として「一風堂」への約7億円の出資と、最大13億円の融資枠を決めた。
国際先駆導報が伝えた。
一杯のラーメンが、茶道やアニメと肩を並べ、日本がクールジャパンのイメージを海外で打ちたて、日本の国家ブランドの価値・ソフトパワーを高めるための戦略の一環に組み込まれた。
これは、
「文化の発信を通じ、ありのままの日本を世界に送り出す」
という日本政府の構想にも一致する。
▽:官民が協力してクールジャパンを推進
クールジャパン戦略は、日本政府が推進する文化産業を中核にした国際戦略で、
★.文化産業によって経済的利益や、ソフトパワーを通じた外交上の利益を得ることを目的としている。
2002年米国人ジャーナリストのダグラス・マクグレイ氏が外交専門誌 Foreign Policyに「Japan’s Gross National Cool」という論文を発表し、その中で日本のアニメ・漫画、ポップミュージック、ゲーム、家電製品、ファッション、グルメなどの流行分野における国際的な影響力を高く評価した。
ここから派生したのがクールジャパンだ。
2013年、日本政府の「日本再興戦略」にもクールジャパンが組み込まれた。
日本大和総研環境調査部長の岡野武志氏は、
「クールジャパン政策は、
日本の衣食住、文化産業、ブランドの魅力を経済的付加価値に転化するもので、
海外で日本ブームを巻き起こし、
外国人観光客を誘致し、
日本文化産業のさらなる海外進出を推進することが目的」
と指摘する。
クールジャパンを推進するクールジャパン機構は2013年11月に創設された。
同機構は官民ファンドで、設立時の出資金375億円のうち、
日本政府(経済産業省)が300億円を、
金融・流通・運輸・観光・広報などの分野の民間企業が75億円を出資した。
その後も続々と出資企業が増え、2014年12月にはJTBを含む22社が出資。
出資金の総額は406億円に達している。
政府がプラットフォームを用意し、民間が実施する。
クールジャパン機構のサイトによると、同機構は、
「日本の魅力を産業化し、海外需要を獲得するため、リスクマネーの供給を中核とした支援を行う」
としている。
これには映画やテレビ、アニメなど日本の文化コンテンツや、和食・ラーメンなどの日本食、ファッション、日本式の流通やホテル、レジャーなどのサービス業の海外進出が含まれる。
クールジャパン機構は設立から1年で、すでに10あまりの海外プロジェクトに出資・融資を行っている。
例えば、シンガポールの「ジャパンフードタウン事業」は7億円の出資を受け、上述の「一風堂」は欧米・豪州での出店に向け約7億円の出資と、最大13億円の融資枠を得ている。
クールジャパン機構は観光関連機関とも密接な関係を築いている。
2014年、クールジャパン機構は日本貿易振興機構(ジェトロ)、日本政府観光局と業務連携に関する覚書を締結、海外での日本観光・文化製品普及の強化に共に取り組むことを発表した。
クールジャパン機構は実質のところ、日本のソフトパワーを発信するための創業の場、海外の親日・知日家を育成するインキュベーターとなっている。
(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/武藤)
』
『
サーチナニュース 2015-02-13 00:47
http://news.searchina.net/id/1561392?page=1
日本製品を求める理由は「匠の心」への崇拝と信頼
・・・国産品を嫌うのは「国家能力に対する否定票」=中国メディア
中国の大手ポータルサイト騰訊(テンセント)は10日、
「国産の粉ミルクを使う度胸ないのは“国辱”か」
と題する論説を掲載した。
★.日本製品を好む背景には「匠の心」への崇拝と信頼がある
との考えを示した。
一方で、
★.中国製品が嫌われるのは「国家能力に対する否定票」と主張した。
中国では1月、経済評論家の呉暁波氏が、日本製の家電商品を称讃し、日本旅行をした中国人がこぞって買いとめる現象を「合理的判断」と論じた文章が大きな評判になった。
テンセントが掲載した論説も呉氏の文章を受けてのものと見られ、中国人が日本製の炊飯器などを買い求める現象に触れた。
しかし論説は呉氏とは異なり、
「多くの人は、日本製の炊飯器のどこが優れているのかわかっていない」、
「味の違いもまったく分からない人もいる」
として、
日本製炊飯器に対する極めて高い評価は「都市伝説」
と断じた。
しかし、論説は日本製品の評価を否定したわけでなく、炊飯器に対する高い評価も
「美しさ、きめ細かさ、実用性、耐久性」
という特徴を持つ日本製品全般に、長期間接触した結果として
「刻まれたイメージ」
と指摘。
論説はさらに、日本の製造企業に共通する、研究者や労働者の高い水準や、厳しい消費者に鍛えられたことで、中国では日本の「匠の心」への崇拝と信頼が定着したと論じた。
また、欧米製品も中国人消費者の信頼を得たと指摘した。
逆に中国国産品の不人気については、
「よいことは家の外では知られない。悪事は千里を走る」
との側面があると主張。
特に食品分野では、有害物質のメラミン混入という大問題を起こした粉ミルクについては、事件発生後6年が経過していても
「海外で争うように粉ミルクを求める現象が衰えないのも、無理はない」
と論じた。
さらに、中国当局が「粉ミルクをドラッグ・ストアで売らせる」などの戦略で、信頼のイメージを向上させようとしていると指摘。
しかし
「粉ミルクの不祥事は絶えず出てくる。
(当局による)販売薬の監督も徹底しない。
これでは効果のあるわけがない」
と批判した。
論説はさらに、消費者が持つイメージの改善には
「政府と業界団体が率先して監督し、業界に属するいかなる企業にも問題を出させないこと」
が必要と主張。
「ネズミの糞が1かけ入っただけでも、鍋全部の粥が台無しになる」、
「国産品を愛さない現象は相当な程度まで、『国家の能力』に対する否定票だ」
と主張した。
上記論説の掲載ページには
「あなたは、国産の粉ミルクを使う度胸がないのは“国辱”と思いますか」
との質問に対して、読者の考えを聞くアンケートも設けられた。
12日午後1時半現在、
★.「国辱と思う」に同意する意見は全体の73%の15万3699票、
★.「思わない」は27%の5万5880票
だ。
同記事には
「家で国産家電を使ったが2年で使えなくなった。
(それまでに)何度も修理したが、しばらくしたらまた故障した。
我慢できなくなり日本製に変えた。
言うまでもないだろ。
3年以上たつけど、全く問題ない」
といったコメントも寄せられた。
不良な商品を売る中国企業の問題点は「技術の欠如」ではなく、「良心の欠如」との主張も寄せられた。
』
『
サーチナニュース 2015-02-20 09:41
http://news.searchina.net/id/1562259?page=1
日本は「花のように誇張」され過ぎている?
・・・中国の未来は、「日本から学ぶ姿勢」で決まる!?
中国ネット民ら「賛否両論」=中国版ツイッター
中国人のモラルやマナーについて国内外で議論されるようになって久しいが、このほど中国版ツイッター・微博(ウェイボー)に「こうして見ると、日本は本当に恐ろしい」というツイートが登場して、議論を呼んだ。
これは微博で500万人以上のフォロワーを持つ、歴史の専門家と思しきユーザーが13日に掲載したもの。
「こうして見ると、日本は本当に恐ろしい」
という一言とともに、日本のモラルやマナーから中国国内の状況を論じた文章の画像を張り付けている。
文章は、日本の空気や街頭が非常にきれいであること、通勤ラッシュの地下鉄駅では話し声や大声は聞かれず、革靴の音しかしないことを紹介。
「他人に迷惑をかけない」という原則が完全に日本人の心の深いところに根ざしており、小さいころからの教育が必要であると分析した。
また、学生の制服を「自らの身分をわきまえるため」としたほか、プロ意識の高さを挙げて「これに勝る愛国主義はない」と論じた。
そして、中国は生活レベルが向上した一方で「生活の質は向上していない」とし、「大中華、小日本」という概念を取っ払い、日本から学ぶ姿勢を持つかどうかで「われわれの未来が決まるのだ」と締めくくった。
このツイートに対して、微博ユーザーは賛否両論だ。
「そうだ。民族的な恨みを捨て、日本人のモラルや教養から学ぶべき」、
「日本には確かにわれわれが学ぶべき点が多い。
がんばろう」、
「反省すべき。でもわれわれはまだ若いから努力しよう」
という意見が出た一方で、
「こういう話は大嫌い。
日本だって汚い所は汚い。
日本企業の管理は“変態的”で過労死する」、
「また外国に媚びるやつが出てきた」、「日本をまるで花のように誇張してる」
などの感想も見られた。
ただ、否定的な意見に対しては
「残念なのは多くの人がこの点を正視したがらないことだ」、
「何が外国に媚びるだ。良いものは学ぶべき」
といった反対意見もあり、総じて記事に賛同するユーザーのほうが多いようだ。
また
「日本人が恐ろしいのではない。中国人が分かってないのだ」
と指摘するユーザーもいた。
大切なことは、他人に何かを言われたときに真摯に受け止め、考えられるかどうかだ。
仮にツイート主の主張に誇張があったとしても、頭ごなしに否定するよりもそこから何かを考えて行動する方がよっぽど有益。
モラルやマナーの問題は耳の痛い話ではあるが、猛反発することなく、かといって自嘲気味になるでもなく、みんなが素直に指摘を受け入れるようになれば少しずつ変わってくるはずだ。
他人との比較に始終せず、自分たちがどうなりたいかを真剣に話し合うべきではないだろうか。
』
『
レコードチャイナ 【経済ニュース】 2015/02/18(水) 13:26
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0218&f=business_0218_040.shtml
日本製品のすばらしさ、経済学では説明不能=中国人専門家
日本企業(中国)研究院執行院長で、評論家としても活躍する陳言氏はこのほど、日本が素晴らしい製品を生み出す理由を考察する文章を発表した。
「経済学だけでは、答えを見つけることが難しいだろう」
として、
極めて安定した社会の中で、
日本人が「飛躍」ではなく「改善」を積み重ねてきたことが大きな理由
との見方を示した。
陳氏はまず、
60年ほど前の日本製品には、「安かろう、悪かろう」のイメージがつきまとっていた
と指摘した。
確かに戦前や戦後すぐの時期における日本製品は欧米製品に比べて相当に劣っていたという。
しかし現在は、製品の品質の高さは世界一と言って過言ではないという声も珍しくない。
しかし陳氏は現在の日本企業が素晴らしい製品を生み出していることについて、
「経済学だけでは、答えを見つけることが難しいだろう」
と主張。
その理由は、「超安定社会」だ。
山口県の「萩焼」を例に、中国の陶磁器とは比較にならないほど短い「歴史」だが、伝える家が、連綿と続いていると指摘。
「製法が数百年にわたって、一代、そして次の一代へと、伝承する。
そして現在の逸品となった」
と主張した。
陳氏は、
日本のような「超安定社会」では、
革命的飛躍ではなく、
「ほんのわずかずつの『改善』をたゆまず繰り返すことで、
大きな進歩を遂げる」
との見方を示した。
中国で、「日本のすばらしい電化製品」として注目を集めているのが洗浄機能付き便座だ。
陳氏は日本人に「トイレを清潔にする」との考え方が強いと指摘。
飲食店を例に「日中のトイレ」を比較。
中国では「美味しい料理を客に出しても、トイレが清潔な店は多くない」と主張。
しかし日本では、
「トイレの清潔さへの要求が、われわれの想像を超えている。
厨房並みの衛生を求められる」
と紹介した。
そして、日本のトイレは、
「家庭では最初、便座の冷たさを嫌って布のカバーを用いた」、
「暖かい便座の登場でカバーはなくなった」、
「節電タイプのものが登場」、
「光触媒を用いた除菌タイプの便器も導入された」
などと、現在の洗浄機能付き便座も、少しずつ改良を加えた結果、到達した商品と説明した。
**********
◆解説◆
陳氏が主張する「超安定社会の日本」だが、近現代史に限っても日本は明治維新から第二次世界大戦の敗戦、米国主導による戦後体制の確立と、さまざまな変化を経験してきた。
しかし、革命と内戦が長く続き、その後も大躍進、文化大革命、改革開放と、「動乱と大変化」が連続した中国と比べれば、日本は比較的安定していたと言ってよい。
陳氏が着目した、「日本における伝統のあり方」は興味深い面がある。
★.日本における伝統は「主流ではなくなっても、長く伝わる」傾向が強く、
★.中国の場合には「全国的に大変化が発生し、古いものが消えてしまう」
ことが、案外多いからだ。
例えば、唐代に上流階級が楽しんだ「サロン・ミュージック」は中国では消滅してしまったが、日本では「雅楽」として、変化はあったものの現在も残っている。
★.日本では、「社会のどこかに残されていた伝統」が、新たなものを生み出す「素材」になることが珍しくない。
たとえば「抹茶」だ。
日常生活では煎茶が主流になったが、茶道などの需要により、製法もしっかりと伝えられていた。
そして最近になり、「抹茶アイス」や「抹茶ラテ」など、人々の食生活にあらたなメニューが加わることになった。
抹茶の伝統が絶えた中国では、生み出されることのなかった商品と言える。
「職人芸」の分野でも、新幹線の車両づくりに高度な打ち出し板金の技術が持ちいられるなど、最先端の製品を作る際に、
★.「社会のどこかで長年にわたり伝えられていた技術」が改めて脚光を浴びる場合が珍しくない。
★.「いったん確立された伝統はとにかく残す」傾向の強い日本は、「製品や商品を“進化”させる上で、使えるDNAの多い社会」
と評することもできる。
』
レコードチャイナ 【経済ニュース】 2015/02/18(水) 13:26
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0218&f=business_0218_040.shtml
日本製品のすばらしさ、経済学では説明不能=中国人専門家
日本企業(中国)研究院執行院長で、評論家としても活躍する陳言氏はこのほど、日本が素晴らしい製品を生み出す理由を考察する文章を発表した。
「経済学だけでは、答えを見つけることが難しいだろう」
として、
極めて安定した社会の中で、
日本人が「飛躍」ではなく「改善」を積み重ねてきたことが大きな理由
との見方を示した。
陳氏はまず、
60年ほど前の日本製品には、「安かろう、悪かろう」のイメージがつきまとっていた
と指摘した。
確かに戦前や戦後すぐの時期における日本製品は欧米製品に比べて相当に劣っていたという。
しかし現在は、製品の品質の高さは世界一と言って過言ではないという声も珍しくない。
しかし陳氏は現在の日本企業が素晴らしい製品を生み出していることについて、
「経済学だけでは、答えを見つけることが難しいだろう」
と主張。
その理由は、「超安定社会」だ。
山口県の「萩焼」を例に、中国の陶磁器とは比較にならないほど短い「歴史」だが、伝える家が、連綿と続いていると指摘。
「製法が数百年にわたって、一代、そして次の一代へと、伝承する。
そして現在の逸品となった」
と主張した。
陳氏は、
日本のような「超安定社会」では、
革命的飛躍ではなく、
「ほんのわずかずつの『改善』をたゆまず繰り返すことで、
大きな進歩を遂げる」
との見方を示した。
中国で、「日本のすばらしい電化製品」として注目を集めているのが洗浄機能付き便座だ。
陳氏は日本人に「トイレを清潔にする」との考え方が強いと指摘。
飲食店を例に「日中のトイレ」を比較。
中国では「美味しい料理を客に出しても、トイレが清潔な店は多くない」と主張。
しかし日本では、
「トイレの清潔さへの要求が、われわれの想像を超えている。
厨房並みの衛生を求められる」
と紹介した。
そして、日本のトイレは、
「家庭では最初、便座の冷たさを嫌って布のカバーを用いた」、
「暖かい便座の登場でカバーはなくなった」、
「節電タイプのものが登場」、
「光触媒を用いた除菌タイプの便器も導入された」
などと、現在の洗浄機能付き便座も、少しずつ改良を加えた結果、到達した商品と説明した。
**********
◆解説◆
陳氏が主張する「超安定社会の日本」だが、近現代史に限っても日本は明治維新から第二次世界大戦の敗戦、米国主導による戦後体制の確立と、さまざまな変化を経験してきた。
しかし、革命と内戦が長く続き、その後も大躍進、文化大革命、改革開放と、「動乱と大変化」が連続した中国と比べれば、日本は比較的安定していたと言ってよい。
陳氏が着目した、「日本における伝統のあり方」は興味深い面がある。
★.日本における伝統は「主流ではなくなっても、長く伝わる」傾向が強く、
★.中国の場合には「全国的に大変化が発生し、古いものが消えてしまう」
ことが、案外多いからだ。
例えば、唐代に上流階級が楽しんだ「サロン・ミュージック」は中国では消滅してしまったが、日本では「雅楽」として、変化はあったものの現在も残っている。
★.日本では、「社会のどこかに残されていた伝統」が、新たなものを生み出す「素材」になることが珍しくない。
たとえば「抹茶」だ。
日常生活では煎茶が主流になったが、茶道などの需要により、製法もしっかりと伝えられていた。
そして最近になり、「抹茶アイス」や「抹茶ラテ」など、人々の食生活にあらたなメニューが加わることになった。
抹茶の伝統が絶えた中国では、生み出されることのなかった商品と言える。
「職人芸」の分野でも、新幹線の車両づくりに高度な打ち出し板金の技術が持ちいられるなど、最先端の製品を作る際に、
★.「社会のどこかで長年にわたり伝えられていた技術」が改めて脚光を浴びる場合が珍しくない。
★.「いったん確立された伝統はとにかく残す」傾向の強い日本は、「製品や商品を“進化”させる上で、使えるDNAの多い社会」
と評することもできる。
』
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