2015年3月26日木曜日

準空母「いずも」就役の意味(1):2016年には2艦体制に

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● FNNニュース


FNNニュース 2015/03/26 00:22
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00288928.html

海自最大の護衛艦「いずも」就役 ヘリ搭載能力は9機

 海上自衛隊最大のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」が、25日に就役し、防衛省への引き渡し式が行われた。
 最大の特徴は、空母のような巨大な甲板。
 中国の海洋進出が続く中、巨大護衛艦が担う役割を検証した。
 全長248メートルある「いずも」は、空母と見まがうほどの大きさ。
 島しょ防衛に役立つほか、大規模災害時には、病院のように使うこともできる。
 建造費およそ1,200億円、海上自衛隊最大の護衛艦いずもが、25日から任務をスタートさせた。

 軍事評論家の岡部 いさく氏は
 「このいずものヘリコプター搭載能力は9機。
 そのヘリコプターによって、潜水艦に対して空から網をかけ、あるいは一緒に行動している、ほかの護衛艦のヘリコプターの制御や乗員の休養を助けることができます」
と話した。
 日本政府は、憲法上の理由から、他国に侵略的な脅威を与えるような、攻撃型空母は持たない立場で、いずもも、空母とはしていない。
 しかし、艦首から艦尾までを貫く、広大な甲板は、空母の代表格であるアメリカ海軍の「ジョージ・ワシントン」によく似ている。
 このいずもに対し、空母になり得ると警戒し続けているのが、中国。
 垂直に着艦が可能な、次世代ステルス戦闘機「F-35B」。
 中国人民解放軍の機関紙は、以前、いずもがF-35型機を持てば、完全な空母になると、複数の軍事専門家が指摘していることを紹介している。
 香港メディアからは、中谷防衛相に対し、
 「(いずもは)中国をけん制する意味合いを持つものか?」
との質問があった。
 中谷防衛相は
 「いわゆる空母的な運用ということについては、考えていないと。
 また、想定をしたものではないと」
と述べた。
 岡部氏は
 「飛行甲板に広い艦内スペース、充実した指揮・通信能力。
 いずもは、潜在的に大きな可能性を持つ船なんです。
 そのおかげで、『F-35Bを積めば空母だ』などと見たがる国もあるんですが、でも、そのように
 『いずもは空母になるかもしれない。
 海上自衛隊は侮りがたいぞ』
と、ほかの国が考えてくれるとすれば、それはそれで、いずもの強みの1つと言えるでしょうね。
 どうやらいずもは、就役初日から、その潜在的可能性という強みを発揮しつつあるのかもしれませんね」
と話した。



FNNニュース 03/26 22:32
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00288987.html

海自新型護衛艦「いずも」内部、報道陣に初めて公開



26日午後、海上自衛隊の新型護衛艦「いずも」の内部が、報道陣に初めて公開された。
「いずも」の飛行甲板は、全長248メートルあり、同時に9機のヘリコプターを運用することができる。
海上自衛隊の新型護衛艦「いずも」。
26日午後、その内部が、報道陣に初めて公開された。
まるで病院のように、医療機器が並んだ部屋。
歯の治療室や、手術室もある。
手術室の中には、普通の病院さながらの設備が整えられている。
大災害のときには、病院船のような使い方もできる。
災害の際にも、「いずも」は、さまざまな使い方ができ、格納庫には、3.5トントラック、50台を載せることもできるという。
「いずも」は、海上自衛隊最大の艦船で、全長は248メートル。
東京都庁の高さよりも、5メートル長い大きさ。
特徴は、艦首から艦尾までを貫く、平らな広い甲板で、見た目はまるで空母。
アメリカの空母と比べてみると、形はよく似ている。
しかし、空母ではないという。
25日、中谷防衛相は
 「空母というのはですね、搭載する航空機、これを運用するための母艦となる艦艇を指しますが、この『いずも』は、そういった固定翼機の運用を想定したものではない」
と述べていた。

政府は、攻撃型空母の保有は、憲法上認められないとしている。
しかし、中国人民解放軍の機関誌は、以前、垂直に着艦できるF-35型機を持てば、「いずも」は完全な空母になると、複数の軍事専門家が指摘していると、けん制していた。
軍事評論家の岡部 いさく氏は、
 「F-35Bを理屈の上では発着させることはできる。
 しかし、それが運用可能になる、F-35Bを搭載する空母になるというわけにはいかない。
 例えば、整備や部品倉庫や飛行甲板の耐熱処理など、いろいろなことが必要」
と語った。
防衛省では、警戒監視活動や、離島防衛能力の強化につながるとしている。



ロイター 2015年 03月 25日 15:15 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0ML0C920150325/

海自最大の護衛艦「いずも」就役、搭載ヘリ倍増で潜水艦戦に対応

[横浜市 25日 ロイター] -
 海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」が25日に就役した。空母のような広い甲板を備え、ヘリコプター9機を作戦に投入できる。
 国連平和維持活動(PKO)や災害救助活動といった海外での活動のほか、対潜水艦戦への対応が想定されている。

 艦首から艦尾まで続く甲板を備えた海上自衛隊の艦船は3隻目。
 いずもは全長が249メートルと、これまでの「ひゅうが」型よりも51メートル長く、乗員数が約380人から約470人に増える。
 陸海空の各自衛隊を統合運用することを想定しており、陸上自衛隊の垂直離着陸輸送機オスプレイも発着できる。

 建造したジャパンマリンユナイテッド(東京都港区)から防衛省に25日引き渡され、今後は横須賀を母港とする。引き渡し式後に会見した中谷元防衛相は
 「いろいろな事態に対処できる多用途の機能が充実している。
 PKOや国際緊急援助活動など、国際的な支援にも大いに活用できる」
と語った。

 とりわけ目を引くのが、ヘリコプターの搭載能力が増強されたこと。
 甲板が広くなったことで、従来の4機から2倍超の9機の運用が可能になるうえ、5機同時に離着陸ができる。
 甲板から飛び立った哨戒ヘリコプターと、同艦が備える探知装置によって、「潜水艦対処能力の向上につながる」(中谷防衛相)。

 広い甲板を持つ護衛艦が大型化されたことで、中国などからは日本が空母を保有するとの懸念が出ている。
 これに対し中谷防衛相は
 「(戦闘機のような)固定翼機の運用を想定したものではない。
 いわゆる空母的な運用は考えていない」
と語った。

 海上自衛隊は2016年度に「いずも」型をさらに1隻配備する。



レコードチャイナ 配信日時:2015年3月26日(木) 20時20分
http://www.recordchina.co.jp/a105020.html

日本最大の軍艦「いずも」就役、
中国専門家「戦略上は対中抑止にならない」―中国紙

 2015年3月26日、日本メディアによると、海上自衛隊最大の軍艦「いずも」が25日正式に就役した。
 排水量約1万9500トン、全長248m、最大幅38m、建造費用約1200億円。
 いずもは海上自衛隊最大の艦艇だ。
 また、「いずも」の甲板は艦首から艦尾まで続き、ヘリコプター5機が同時に発着艦できるだけでなく、陸上自衛隊が導入する新型輸送機MV22オスプレイも搭載できる。
 環球時報が伝えた。

 海軍軍事学術研究所の張軍社(ジャン・ジュンシャー)研究員によると、
 「いずも」は戦略上は対中抑止能力を持たないが、戦術上は中国の潜水艦部隊に一定の影響を与える。
 また、指揮艦、兵力輸送艦として、自衛隊の海上作戦能力向上にとって大きな助けとなる

 中国の軍事専門家、李傑(リー・ジエ)氏によると、日本の海上部隊の総合能力は主に3方面からなる。
★.第1に対潜作戦能力。
 日本側は中国の潜水艦の増加、特に原子力潜水艦の増強に対する防備と懸念を隠していない。
★.第2に島礁攻防作戦能力
 「いずも」就役後、日本はこうした大型軍艦の運用を比較的重んじる可能性がある。
★.第3に日本の海上交通ラインの防衛だ。
 第1、第2面の能力は中国の海上権益維持活動と密接に関係し、「いずも」の就役は将来中長距離海域での日中の潜在的対抗に影響を与えるだろう。

 「いずも」は軽空母と紙一重の差しかないとの指摘がある。
 李氏はこれについて
 「正確に言えば、『いずも』は日本が空母発展へのニーズと潜在能力を備えていることを物語っている。
 その就役過程からもこの方向への発展の可能性を検証できる。
 だが現在の機能と位置づけから言うと、やはり総合作戦能力の向上だ。
 『いずも』は戦闘機が障害なく発着艦できる設計で、甲板も一定の耐熱性を備えるが、
 実際に空母として長期運用するには、甲板が戦闘機の発する熱に耐えられるか否かなど、やはり改造が必要だ」
と指摘した。

(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/武藤)



レコードチャイナ 配信日時:2015年3月28日(土) 9時23分
http://www.recordchina.co.jp/a105070.html

「いずもは空母ではない」との日本の主張
「ならば遼寧号はただの漁船」
「中国侵略に使うに違いない」―中国ネット

  2015年3月26日、環球時報が、25日正式に就役した海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」について、海上自衛隊は空母ではないと主張していると伝えた。

  環球時報は、
 「いずもは、固定翼機の離着陸機能を有していないので、航空母艦には属さないと海上自衛隊は主張しているが、説得力はない。
 少しの改造を加えるだけで、F-35を搭載でき、将来的に陸空海自衛隊の合同作戦の中心となる最大の護衛艦で、その性能は完全に空母と同じだ」
と指摘した。

このニュースに対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

「日本人は人ではないし」
「ならば俺たちの遼寧号もただの漁船」
「いずもが空母でないなら、DF-21Dも対艦弾道ミサイルではなく、ただの打ち上げ花火」

「英仏の軽空母より完璧で高い作戦能力がある。
 敗戦国である日本の動向に世界が驚いているぞ。
 わが国は十分に警戒すべき」
「中国を侵略するために使うに違いない!
 日本という悪魔のような国は侵略拡張を始めようとしている!」

「完全に空母なのに人を欺くようなことを言うなんて。
 全世界が日本に対して警戒すべき」
「これが日本鬼子(日本人の蔑称)だ。
 嘘つきで世界中から信用されず、最も変態的で世界平和の脅威となる日本。
 地球上から駆逐しておかないと大変なことになる」

「日本製品はボイコット、日本旅行へは行くべきではない!」
「日本の空母のために、君は便座を幾つ買ったのかな?」



FOCUS-ASIA.COM 3月28日(土)9時15分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150328-00000017-xinhua-cn

“空母いずも”が就役、独島を武力で奪いにきたら
・・韓国メディアの予想に「韓国にとって危険すぎる」
「いまから作り始めても...」―韓国ネット

 海上自衛隊の護衛艦「いずも」が就役した25日、韓国メディア・コナスネットは「日本の空母3番艦就役の意味」と題した記事で、
 「日本の空母戦闘団が独島(日本名:竹島)を武力で奪取しに来たら、韓国になすすべはない」
と報じた。

 記事はまず、「いずも」が護衛艦としては最大で大型ヘリ14機を搭載できること、乗組員500人のほか、最大で450人の宿泊が可能なことを紹介する。
 続いて「日本は3万8300トン空母の建造に入った」と伝えている。

 そして、垂直離着陸型のF-35Bステルス戦闘機の搭載が可能であることや、日本が過去に空母を運用した実績があることなどから、「いずも」は事実上の空母だと指摘する。
 さらに、空母は通常の護衛艦に比べ「より強力な攻撃性を持っている」と強調。
 日本の空母戦闘団が独島近海に来れば、「朝鮮半島全域が艦載機の作戦範囲」となり、制空権も奪われるために「韓国はなすすべがない」状況に陥るとしている。

 こうした前提から、記事は
 「韓国政府は一日も早く空母を保有するという政策を策定すべきだ」
と訴える。
 導入に当たっては「周辺国の脅威に対応可能な最小レベル」として
 「4万トン級の原子力空母が望ましい」
とした。

 ただ、空母の建造や艦載機の確保、要員の訓練などに10年程度かかることが見込まれる。
 そのため、記事は「緊急時に備えるため」に、まず既存の独島級大型揚陸艦を空母に改造することも要求している。

これに対し、韓国ネットユーザーからは様々な意見が寄せられている。

「独島艦にはなぜヘリを搭載しないの?」
「ヘリが搭載できる空母が至急に必要。
 イージス艦より重要」
「中国も日本も持っている。
 韓国にとって危険すぎる」

「韓国には不可能だろうか」
「いまから作り始めても10年くらいはかかるから、早く始めてほしい」
「独島は韓国の領土。
 これからの運命は?」
「日本はいずもが就役したというのに、韓国海軍は不祥事にセクハラ」

 

レコードチャイナ 配信日時:2015年3月28日(土) 7時19分
http://www.recordchina.co.jp/a105129.html

海上自衛隊の護衛艦「いずも」の就役に、
米国のネットユーザーが注目
「美しい…」
「中国はびびっているだろうね」

 2015年3月27日、海上自衛隊の新型ヘリコプター搭載護衛艦「いずも」が横浜市に就役したことが米メディアで報じられ、米国のネットユーザーがコメントを寄せている。

 ロイター通信は、海上自衛隊の新型ヘリコプター搭載護衛艦「いずも」が25日、横浜市に就役したと報じた。
 空母のような全通甲板を持つヘリコプター搭載護衛艦のいずもは、全長248メートル、収容人数470人だという。
 中谷元・防衛相は自衛艦旗授与式で、いずもについて、
 「平和維持活動や災害時の救援活動など、国際社会で幅広い役割を担うものである」
と述べた。

この報道に、米国のネットユーザーがコメントを寄せている。

「美しい…」
「ソニーやホンダのような高いクオリティーのものが作られたのだろう。
 いい仕事をしたね」
「良かった。
 太平洋における中国とロシアの動きに目を光らせて、何かあったら日本に助けを求めることができる」

「中国はびびっているだろうね」
「日本は高齢化社会に入っていて軍事力を強化しようとしているのは面白い」
「わー、歴史は繰り返すということだな。
 今回、私たちは日本側についていることを祈るよ」

「日本(さらに言えばドイツもだが)は、平和憲法を改正すべきだと思う。
 中国は明らかに脅威となってきているのだから」
「日本は戦争への完全な備えを持つべきだ。
 中国は信用できないが、日本は信用できる」
「日本は中国との戦争に向けて準備をしなければいけない。
 それは避けられないことだ」



レコードチャイナ 配信日時:2015年4月5日(日) 6時30分
http://www.recordchina.co.jp/a105539.html

空母と紙一重?
海自最大の護衛艦「いずも」就役に「中国海軍は緊迫感を」と警戒強める―中国ネット

 2015年4月4日、3月25日に就役した海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」が中国などで関心を集めている。
 中国の軍事専門家は
 「将来中長距離海域での日中の潜在的対抗に影響を与えるだろう」
と指摘。
 「空母と紙一重」との見方もあり、中国のネットユーザーは
 「中国海軍は緊迫感を持つべきだ」
などと警戒感を強めている。

 「いずも」は排水量約1万9500トン、全長248m、最大幅38mで、約1200億円をかけて建造された。
 中国共産党中央委員会の機関誌「人民日報」の国際版「環球時報」は、日本メディアを引用して、甲板は艦首から艦尾まで続き、ヘリコプター5機が同時に発着艦できるだけでなく、陸上自衛隊が導入する新型輸送機MV22オスプレイも搭載可能、などと伝えた。

 米華字紙ワールドジャーナルは
 「海上自衛隊の戦力増強により東アジアの軍拡競争が激化し、米国が衰退する中で東アジア諸国に不安をもたらす」
と報道。

 「いずも」については、
 「英国のヘリ空母『オーシャン』を上回る大きさを持ち、
 乗員数、車両、ヘリコプター搭載数はフランスのミストラル級強襲揚陸艦に匹敵する。
 作戦能力は突出して高く、海上自衛隊の戦力は大幅に向上した」
 「改修によって最新のF-35戦闘機も搭載できるようになるため、攻撃型空母とは『紙一重』の差しかない」
などと紹介した。

 環球時報によると、中国の軍事専門家、李傑(リー・ジエ)氏は、
 日本の海上部隊の総合能力は主に
 「対潜作戦能力」
 「島礁攻防作戦能力」
 「日本の海上交通ラインの防衛」
の3方面からなると分析。
 「第1、第2面の能力は中国の海上権益維持活動と密接に関係し、『いずも』の就役は将来中長距離海域での日中の潜在的対抗に影響を与えるだろう」
とみている。

 「いずも」に関しては、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)に
 「日本人を侮ってはならない」
との投稿があった。
  投稿主が
 「鬼子(日本の蔑称)の行動はのろくない。中国海軍は緊迫感を持つべきだ」
とつぶやいたのに対し、中国のネットユーザーは

「ここ数年、鬼子はあの手この手で軍備を増強することばかり考えている」
「昔から日本は何をするのも侵略が目当て。
 中国の指導者がこの問題を甘く考えないことを祈る」
「日本はやっぱり工業大国だ。
 市場での力は弱くなっているが積んできた経験はすごい」

「資金力の違いだよ」
「どれだけの便座と紙おむつを売って建造資金を用意したんだ?」
「小日本(日本の蔑称)のスピードはのろくない。
 しかし重要なのはどのくらいの戦力を持っているかだ」

「日本人の勤勉な姿勢は見習う価値がある」
「日本はじっくりと準備をしてから実際の行動に移す。
 設計や技術テストといった事前の準備がしっかりしているから、あっという間に建造できるんだ」
「小日本の細かさは脅威だが、全体的な判断力はまるでダメ。
 大局観というものを持っていない」
「日本の軍備は米国にコントロールされている。
 米国がゴーサインを出したらすぐに行動するんだ」
などと反応している。



FOCUS-ASIA.COM 4月6日(月)7時11分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150406-00000007-xinhua-cn

空母だと疑われる「いずも」の4つの疑問―中国メディア

 中国銭江晩報は5日、3月25日に就役した日本の海上自衛隊最大の艦艇となる全長248メートルの護衛艦「いずも」について、専門家が4つの疑問の分析を行ったとする記事を掲載した。

【その1】他国の潜水艦に対する脅威はどれほどか
 「いずも」の就役により、もともと高かった海上自衛隊の対潜能力は「鬼に金棒」の状態となった。
 中ロによる潜水艇の静音性強化、太平洋戦争での苦い経験によって日本は対潜能力の強化に力を入れており、近ごろでは巨額の費用を投じて米国のSH-60、欧州のNH-90といった最新鋭の対潜ヘリ導入に取り組んでいる。

 既存の「しらね」、「はるな」ヘリ護衛艦は同時にヘリを1機しか発着できないのに対して、「いずも」は5機の同時離着陸が可能。
 潜水艇の捜索範囲や密度、そして発見率も当然高まることになる。
 中国の潜水艦にとっても大きな脅威となることは言うまでもない。

【その2】揚陸艦としての役割
 米海軍最新の「アメリカ」級急襲揚陸艦同様ウェルドックがない「いずも」の登場で、海上自衛隊はヘリコプターやV-22オスプレイなどティルトローター機の搭載能力が大きく向上し、兵力輸送、垂直上陸能力が大幅に強化された。

 「アメリカ」揚陸艦がウェルドックを放棄したのは、水陸両面作戦において垂直上陸がより重視され、リスクを伴う揚陸用舟艇による上陸の地位が下がっていることの表れだ。
 日本には揚陸用舟艇の搭載艦として「おおすみ」輸送艦があり、「いずも」と役割を分担することになる。

【その3】固定翼艦載機の発着は可能か
 多くの軍事マニアが格納庫のスペース、甲板の耐荷重、耐熱の問題から、「いずも」にF-35B固定翼艦載機の搭載は非現実的との見解を示している。
 ただ、日本には今後「いずも」に甲板の強化、耐熱材料の使用などのグレードアップを簡単に施す技術力がある。

【その4】米軍との共同作戦はあるか
 標準的なヘリ空母として、米軍の空母戦闘群内で対戦任務に就くことが可能。
 水陸両面作戦においても、垂直上陸の中心的装備となる。
 そして、日本はイージスシステムという米国で主流のデータシステムを購入、使用している。
 今後米国が「いずも」に対して自己のデータシステムを開放したとしても、決して意外な話ではない。



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 参 考
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「いずも」資料





「F-35B」とは

2012/03/19 に公開
F-35B(X-35B)STOVL
(短距離離陸・垂直離着陸型)
空虚重量 13924kg





【何かと不安な大国:中国】





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