2015年3月9日月曜日

中国、「二人っ子全面解禁」への長い道のり:

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レコードチャイナ 配信日時:2015年3月8日(日) 20時20分
http://www.recordchina.co.jp/a103606.html

中国、今年は「2人目出産の全面解禁」の試行なし―中国紙

 2015年3月4日、「単独二孩(夫婦のどちらかが一人っ子の場合、第2子の出産を認める)」政策
が昨年始まってから2014年12月までに、
★.条件に合致する1100万組の夫婦のうち、
 2人目の出産を申請した夫婦は106万9000組、
 実際に出産した夫婦はわずか47万組
にとどまった。
 ここから、「単独二孩」政策の効果をいかに評価すべきか?
★.2人目出産の全面解禁までどのくらいかかるのだろう?
 新京報が伝えた。

 全国人民代表大会代表、国家衛生・計画出産委員会科学技術研究所所長の馬旭(マー・シュー)氏は3日、
 「今年は2人目出産全面解禁の試行を行うことは無いだろう。
 単独二孩政策の効果を評価するにはまだ観察が必要」
との見方を示した。

 馬旭氏は、
 「昨年1年間で47万人という数字だけで、単独二孩政策の効果を評価することはできない
 。政策の実施からまだ1年目だ。
 出産政策の影響は複雑なプロセスが関わるため、数年間は観察する必要がある。
 単独二孩政策が実施されてからの、人口の流動性、経済的負担といった様々な影響も考慮しなければならない」
としたほか、
 「国の関連部門は積極的に研究を進めているが、今年は2人目出産全面解禁の試行を行うことは無いだろう。
 また、単純に全面解禁する可能性は低いと思われる」
と語った。

▽政策の効果を判断するには3~5年かかる

 北京市の衛生部門は昨年、
 「単独二孩政策の実施後、条件に合致し、2人目出産の意志がある大部分の夫婦は5年以内に第2子を設ける。
 単独二孩政策からの5年間、北京市で生まれる新生児は累計27万700人(年平均5万4200人)増加し、その後は毎年約4万人ずつ増加し、2019年前後にピークに達した後、徐々に減少する」
と予想していた。
 しかし、実際の申請件数を見ると、政策実施初年の申請数は3万を超えたものの、上述の予想をはるかに下回っている。

 これについて、北京市衛生・計画出産委員会副委員長の鐘東波(ジョン・ドンボー)氏は
 「政府が以前発表した予想データは出産の意志に基づくものであり、実際の出産に結びつくにはまだ多くの要素が必要になる。
 3~5年しないと同政策の出産に対する具体的な影響は見えてこない」としている。

(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/武藤)


『 
レコードチャイナ 配信日時:2015年3月5日(木) 19時19分
http://www.recordchina.co.jp/a103473.html

一人っ子政策の弊害か、
子どもの猛抗議で2人目の出産をあきらめる夫婦が増加―中国

 2015年3月2日、江蘇省徐州市の13歳の少女がリストカットなどで母親の肖さんを脅し、13週目のお腹の赤ちゃんを中絶させたというニュースが話題になった。
 これは1月19日のことだったが、同月29日には、河南省のあるネットユーザーが、
 「一番好きなのは永遠にあなた」
という「保証書」を8歳の子供に書き、同意を得てから2人目の子供を産むというニュースがネット上で話題になった。
 山西日報が伝えた。

 2013年に、中国政府が
 「単独二孩(夫婦のどちらかが一人っ子である場合、子供を2人産むことが認められる)」
という政策を発表し、実施が進むにつれ、2人目の子供を希望する夫婦が増加しているが、それを受け入れられない現在の一人っ子も多いようだ。
 これは、多くの人の教育が間違っていたということだろうか?
 「単独二孩」を継続するのは難しいのだろうか?
 自身も一人っ子である親達は、どのように現在一人っ子の我が子と効果的な意思の疎通を図れば良いのだろう?

▼小学生7割が弟や妹を拒絶

 「単独二孩」政策が実施され、半分は冗談、半分は真剣に、「お父さんとお母さんが弟か妹を作ってあげるからね」と子供に言う若い夫婦やその周囲の人達が増加している
 。しかし、それに反対する我が子を見て、驚く夫婦も多い。
 これらを背景に、上記2件のような目を丸めるニュースが起きるようになっている。

 ある小学生720人を対象にした、「2人目の子供」に関する調査では、22%に当たる158人が
 「2人目ができてから、両親が前ほど自分によくしてくれなくなった」
と感じていた。
 現代の子供は、弟や妹ができることを特に嫌がっているようだ。

▼親の愛情が減ることはないことを言動で示す

 北京師範大学で幼児教育学を学んだ胡彩雲(ホー・ツァイユィン)博士は、
 「幼児期や小児期の子供達は、特に安心感を強く求める。
 安心感は親から与えられるもの。
 その安心感が奪われると感じると、子供は自分を守ろうとする意識が働き、弟や妹ができることに強く反対する」
と分析している。

 山西大学で教育学を教える劉麗(リウ・リー)さんは、
 「自分のものが奪われる事を、子供が心配するのは、よくある競争行為。
 子供の本性は悪くなく、このような現象は深刻な問題ではない。
 この問題をどのように解決するかは、親がどのように教育するか、意思の疎通を図るかにかかっている。
 このような角度から考えると、弟や妹ができることを、子供が強く反対するという現象は、両親の教育が間違っていたということをある程度示している。
 両親は、子供に適度な関心を示し、安心感を与えてきたかを考えるべき。
 言葉で、弟や妹ができることは『脅威』と子供に感じさせないようにするべき」
と指摘している。

 子供に意見を求めるというのは大切なことで、多くの親がそのようにしているのは褒められるべきことだ。
 しかし、子供に意見を求めるということは全てのことを子供に合わせてするということではない。
 子供が何を必要としているかを知って初めて、それに応じた対応をすることができる。
 胡博士は、
 「子供が何を必要としているかを理解しなければならない。
 弟や妹ができることを嫌がるというのは、自分への愛情が減ることを心配していることにほかならない。
 つまり、普段の生活の中で、親達は上の子供をないがしろにし、冷遇されていると感じさせないよう注意すべき」
とアドバイスしている。
 つまり、弟や妹ができても、両親が自分に示す愛情は変わらないと子供がはっきり分かるように、親はしなければならない。
 また、よく友達を家に招いて遊び、子供が友達を招くことの楽しさを感じ、他の人に何かを与えることを学ぶようにしなければならない。
 そのようすると、子供は友達と一緒に遊ぶことを好むようになり、どのように他の子供と付き合えばよいかも分かるようになる。

 その他、胡博士によると、1人目と2人目の子供の年齢差も重要な要素となり、1人目の子供が2人目を受け入れやすい年齢がある。
 例えば、子供は4-7歳になると、学習意欲が強くなり、創造性が出て来る。
 この時に、2人目の子供を作るのが最も適している。
 一方、
 2-3歳の子供は独占欲が強く、この時期に2人目の子供を作ると、拒絶する心理が強く働くという。また、10歳以上など、年齢が離れすぎている場合も、慎重に事を進めたほうがいい。

(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤)







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