2015年3月6日金曜日

駐韓アメリカ大使襲撃事件(2):窮地に陥った韓国、米国市民からは在韓米軍撤退を求める声も

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 韓国政府の独善的的言い訳だけでは事は済まないだろう。
 これまでの様々な韓国政府の動静が国際メデイアに流れていく。
 このところの中国よりの姿勢が、遡上にのせられることもある。
 客観的にみて、
 アジアの周辺国のどこよりも親中国的である
ことは問題を大きくしていく。
 日本とのスワップ協定の終了などは韓国にとって不利なネタになる。
 日本との関係の糸を切ってしまい、
 その後に発生したこのアメリカ大使へのテロ事件は
 米国の韓国に対する見方を不安化させ大きく変える可能性がある。
 パク・クネ政権の動きによっては、少々ヤバそうな局面にまで発展するかもしれない。
 国際的にも、国内的にも、とんでもない大きな荷物を背負い込んでしまった、といっていい。
 下手すれば、
 「米国か中国か」
 の柔らかい選択を迫られる
ことにもなる。
 もし間違った対応をしてしまうと、韓国へのアメリカの信用は急落する。


FOCUS-ASIA.COM 3月6日(金)13時12分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150306-00000026-xinhua-cn

駐韓米大使襲撃事件、米国市民からは在韓米軍撤退を求める声も
・・韓国ネットは「絶対にダメ」
「撤収したら韓国は…」

 韓国・東亜日報は6日、米国のマーク・リッパート駐韓大使が民族主義団体代表の男に襲撃された事件を受け、米国では米政府が米韓同盟の堅持方針を強調する一方で、
 市民からは在韓米軍の撤退を求める声も上がっていると報じた。

 記事によると、米国務省のハーフ副報道官は5日、
 「米韓同盟は強固で、非常識な暴力行為によって両国関係が阻まれるものではない」
と強調した。
 また、リッパート大使については手術後も病院で療養していることを明かしたうえで、
 「大使は両国関係を強化し、地域と世界的な課題に共同で対処するため、業務に復帰することを望んでいる」
と紹介した。

 ただ、米国市民の反応は政府とはやや異なっている。
 あるスポーツコラムニストは
 「一般の人は『韓国の警察は何をしているのか』と思うだろう。
 私もそう思う。
 韓国政府に失望感がないと言えばウソになる」
と指摘した。
 また、ニュースを伝える大手メディアのコメント欄には
 「韓国の若者の中には『米国が南北統一の妨げ』という認識を持つ者がいる」
といった意見のほか、
 「在韓米軍は撤退すべき」
 「なぜ韓国警察は狂人を大使に近づけたのか」
といった過激なコメントも見られるという。

これに対し、韓国ネットユーザーからは様々な意見が寄せられている。

「絶対にダメ。
 米軍がいたから、強国の間で何とか声を出してこられた。
 撤収したら、誰も気にかけてくれなくなる」
「米国大使に少し被害を加えたからって大騒ぎしすぎ。
 なんでそんなに震えているの?」
「死刑制度を復活させろ。
 反米感情は特定の地域にしかない」
「記事以上に反韓世論が出ていそうで、怖い。
 一番仲良しの同盟国でこんなことが起きたなんて」
米国人は裏切られたと思っている

「駐韓米軍はそんなに必要ないと思うが、経済的な問題は大きい。
 米国との同盟が解体されたら、経済的利益が得られなくなるかも。
 ヨーロッパだって米国の干渉から離れたがために、今のように不況に苦しんでいる」
撤収したら韓国は崩壊
「韓国の警察は何をしていた?」
「あいつは米国に渡せ」」
「米国では世論が大切。
 こういう世論が出ているのは怖い」

「オバマの構想は、駐韓米軍を最小化し、日本を中心に東北アジアを再武装させ、中国の膨張をけん制すること」
こんな腐った国を米国が保護する価値はあるのだろうか
 テロ犯は米国に送還せよ」
「駐韓米軍の撤収は自由民主主義の退歩を意味する。
 米国民もこれをよく知っているはず」
「米国世論も世論だけど、大統領が黙っていないと思う。
 韓国の警護があまかったから起きたことだから」
「CNNを見てみろ。
 韓国は米国世論ではテロ国家みたいに扱われている。
 航空母艦を派遣しろなどの発言も出ている」


 そもそも在韓米軍はなんのために駐留しているのか。
 なにも韓国のために軍事施設をおいているわけではない。
 その目的は「対ロシア」である。
 ロシアのアジアでの動きを探るために駐留している。
 表面上は北朝鮮の脅威とか何とか言っているが、それは名目上に過ぎない。
 仮に、韓国と北朝鮮が戦争を始めても、北朝鮮の後ろに中国とかロシアとかの具体的な影が見えない限りアメリカは手を出さない。
 なぜなら、それは民族内戦でアメリカの出るところではなくなる。
 そんな状況で出撃すれば、
 「民族紛争へのアメリカの介入」
として国際的非難を浴びるだけになる。
 純粋に南北朝鮮の内乱なら内政干渉になり、そこにはアメリカが入る余地はない。
 そんなことはアメリカは重々承知している。
 なのになぜ駐韓するかといえば、ロシアの動向に目を光らせるためである。
 北朝鮮の軍事力などアメリカにとって毛ほどの脅威もない。
 ただ韓国に対する名分上で「北朝鮮の脅威」をうたっているだけである。
 朝鮮戦争のとき、北朝鮮のバックにはソ連と中国がついていた。
 この二国が加わらない限り、次の朝鮮動乱にアメリカの出番はないのである。

 ロシアは在韓米軍が受け持つ。
 ならもう一つの中国はどうか。
 これは在日米軍が受け持つ。
 そういう住み分けでアメリカの駐留軍は動いている。
 もし、日本が中国の他にロシアも視野に入れていくと当然のこととして駐韓米軍の意味はなくなる。
 よって、日本はロシアは駐韓米軍に任せて、領域侵犯以外には動かないことを国是にしている。
 日本にとって観察を怠ってはならないのは中国のみ、ということにしている。

 韓国としては米軍が対ロシアのために駐留していることはよく理解している。
 しかし、それをプロパガンダするときは、北朝鮮の脅威のためと置き換える。
 そのことによって、駐留する米軍の正当性をアピールできる。
 北朝鮮が侵攻してきたときはアメリカ軍が韓国を守ってくれると、宣伝する。
 韓国政府もアメリカ政府もどちらも決して中国とロシアの影がないかぎり米軍は動かないということを承知している。
 外交とはそういうものである。
 ウソの上塗りで動いているのが外交である。
 今回のテロ事件のようなイベントは時にその上塗りを無効にするようなことになる。
 さて、韓国はそれを分かっていながらどう動くのか、といういことになる。
 ソ連からロシアになった時点で、ロシアの戦力は旧来のものとは大きく異なっている。
 また技術の進歩によって、ロシアの軍事力の情報はほぼ性格に把握できるようになっている。
 また、対応するアメリカはそれと比べれて、飛躍的に向上していることは分かっている。
 ということは
 駐韓米軍の存在価値は昔ほど大きくなくなっている
ことになる。
 アメリカには、世界第二の軍事予算をつぎ込んでいる中国のほうがアメリカには脅威になってきている。
 とすれば、アメリカにとって朝鮮半島の統制権を韓国に移譲するのに何らの問題はない。
 しかし、それをやられると韓国は北朝鮮に直に対峙するという状況に追い込まれる。
 常に米軍の後ろに隠れ、北朝鮮に圧力をかけるというのが韓国の外交である。
 その長年続いてきたシステムが崩れることになる。
 そのため韓国は非常時の統制権の移譲を拒み続けている。
 もしそれが移ったら民族紛争の責任を韓国が一手に背負い込むことになる。
 韓国にはそうするだけの勇気も覇気もない。
 
 よって今回のテロ事件は韓国というより、
 朝鮮半島の行く末に大きなアイクチを突きつけた
ことになるとみていいと思う。


レコードチャイナ 配信日時:2015年3月6日(金) 19時26分
http://www.recordchina.co.jp/a103729.html

駐韓米大使襲撃事件、米国メディア「最も近い同盟国で起きた衝撃」
=韓国ネット「最も近いのは日本だろ」
「韓国は米国の従属国」

 2015年3月5日、韓国・韓国日報によると、マーク・リッパート駐韓米国大使が自称市民団体代表のキム・ギジョン容疑者に襲撃された事件について、米メディアは
 「最も近い同盟国で起こった衝撃」
と伝えた。

 米国のビル・リチャードソン元国連大使は、CNNのインタビューに応じた際、
 「同盟国である韓国でさえ、大使が襲撃を受けるほど、海外勤務の米外交官が危険にさらされている」
として
 「身の安全を確保するため、予算の増額が必要だ」
と訴えた。

この報道に、韓国のネットユーザーから多くの意見が寄せられている。

「今の米韓関係が同盟と言えるのか?
 米国が望めば韓国政府は何にでも従う。
 韓国は米国の従属国だ」
「米国が同盟国と言うのは、彼らが必要なときだけだ」
「言葉は正しく使えよ、『最も利用しやすい国』だろう」

「『最も』なんて言葉をむやみに使うな。
 米国の最も近い同盟国は日本だろ」
「米国の最重要同盟国は日本だ」
「日本はすごく喜んでいるだろうな」

「情勢不安で駐韓米軍も撤収するんじゃないか?」
「同盟国にミサイル協定や原子力協定を押し付けて開発を規制し、自国の武器を天文学的な金額で売りつけても技術移転はおろか技術解析も禁止するような国。
 こんな同盟関係がどこにある?」

「同盟国と表現してくれただけでも良かった」


 えらく「反米」ムードが高いようだ。
 反米ムードが高いということは、反作用としてアメリカの「反韓」感情が高くなる
ということになる。
 そのところのことが分かっているのだろうか。
 韓国はアメリカと懐を分けたいのだろうか。
それが本音なのだろうか。


レコードチャイナ 配信日時:2015年3月6日(金) 17時43分
http://www.recordchina.co.jp/a103725.html

駐韓米大使襲撃事件、
 韓国警察は「米国大使は警護の対象ではない」
=韓国ネット「悪いのは大使館側!」
「金属探知機もなかったの?」

 2015年3月5日、韓国・朝鮮日報によると、マーク・リッパート駐韓米大使が男に襲撃されて負傷した事件について、
 韓国警察は、「米国大使は基本的に警護の対象ではない」
と述べた。

 5日午前7時40分ごろ、リッパート大使はソウルの世宗文化会館で、刃物を持ったキム・ギジョン容疑者に襲われ、顔や手を80針縫うけがを負った。

 キム容疑者は「独島(日本名:竹島)守護団体」の代表を務めており、2010年7月7日、ソウルのプレスセンターで開かれた講演の途中、重家俊範駐韓日本大使にセメント片2個を投げつけた容疑で起訴され、懲役2年、執行猶予3年の判決を受けた前科がある。

 しかし、事件当日、キム容疑者は参加予約をしていないにもかかわらず、
 「加盟団体(ソウル市民文化団体連席会議)の役員である」
という理由で会場に入場できたという。
 また、キム容疑者は刃渡り25センチの凶器とカッターナイフを所持していたが、手荷物検査などは
なく、何ら制止されることはなかった。

 さらに事件当日、リッパート大使のそばには韓国人随行警護員が1人しか配置されていなかった。
 このことについて、警察は
 「米国大使の警護は基本的に米国大使館側が担当している。
 大使館側から、特に身辺保護の要請はなかった」
と説明。
 事件直後の5日午前10時から米国大使を「要人警護対象者」に指定し、大使本人には4人の警察官、大使夫人には3人の警察官を警護に付けたという。

これを受け、韓国のネットユーザーからは以下のようなコメントが寄せられている。

「大統領でもないんだし、普通はそんな厳重に警護しないよ。
 メディアが警察に責任を押しつけようとしているだけ
「警察を非難する人たちは、『盗んだ人よりも盗まれた人が悪い』と言っているのと同じこと」

「警察はスーパーマンじゃない」
悪いのは韓国警察ではなく、大使館側でしよ?
「警察主催の行事でもないのに、なんで警察を責める?
 警察官も大変だね」

「金属探知機もなかったの?」
「今回の事件は十分予想できたことじゃないの?
 前もって対策できない警察が情けない」
「事件が発生した後に対策をする。
 韓国警察のお決まりのパターン」


 韓国警察の
 「米国大使は警護の対象ではない」
とか、
 「悪いのは大使館側!」
と堂々といえる国の異常さはまさにテロリストと同じ常軌を逸した発想としか言えない。
 自国で起きた事件にほっかむりしようとする態度は国際的は受け入れられない。
 もし、大使が死んでいたら『盗んだ人よりも盗まれた人が悪い』ということは、
 『殺した人より、殺された人が悪い』
ということになるのだろうか。


レコードチャイナ 配信日時:2015年3月6日(金) 17時55分
http://www.recordchina.co.jp/a103746.html

日本が駐韓米大使襲撃事件に異常に注目している―韓国メディア

 2015年3月6日、韓国・聯合ニュースは、マーク・リッパート駐韓米大使が韓国ソウルで男に襲撃されて負傷した事件について、「日本政府とメディアが敏感に反応している」と報じた。
 環球網が伝えた。

 報道は、「逮捕されたキム・ギジョン容疑者は、事件の動機について『米韓合同軍事演習に反対を示すため』と供述したが、日本はシャーマン米国務次官の歴史問題に関する発言が、米韓関係に緊張をもたらしたと考えている」とした。
 また、菅義偉官房長官が事件に言及し、日本大使館に在韓邦人に対して注意を促すよう求めたことも伝えた。

 さらに、日本のメディアがトップニュースで扱い、キム容疑者が「独島(日本名:竹島)守護団体」の代表を務めていることや、韓国の粗末な警備態勢が米韓同盟に冷や水を浴びせたと報じていることなどを伝えた。



レコードチャイナ 配信日時:2015年3月7日(土) 10時14分
http://www.recordchina.co.jp/a103751.html

韓国政府が米韓関係の悪化食い止めへ積極外交、
尹外相の訪米も検討―韓国メディア

 2015年3月6日、韓国・news1通信社によると、ソウルでマーク・リッパート駐韓米大使の襲撃事件が発生したことを受け、
 韓国政府は両国高官の交流を密にし、同事件が米韓関係にマイナスの影響を及ぼすことを食い止める方針だ。
 同日付で環球網が伝えた。

 韓国外交部は月末の人事調整の後、新たな次官補を米国に派遣する方針だ。
 さらに、尹炳世(ユン・ビョンセ)外相と趙太庸(チョ・テヨン)第1次官の訪米も検討している。

 このほか、安倍晋三首相の訪米前にジョン・ケリー米国務長官が東アジアを訪問し、この際に韓国、中国も訪れるのではないかと以前報道されており、実現すれば韓国にとって米上層部と交流を深める機会になると指摘されている。

 韓国政府は米上層部との一連の交流を通じ、今回の事件は突発的なものであると繰り返し申し入れ、両国の関係悪化の防止に奔走するとの見方が出ている。
 さらに積極的な外交で、米国民の韓国に対するマイナスイメージを払拭(ふっしょく)する狙いがあるとみられている。



レコードチャイナ 配信日時:2015年3月7日(土) 11時53分
http://www.recordchina.co.jp/a103707.html

駐韓米大使襲撃、米中ネットから非難の声、
韓国ネットは「日本人相手に戦えば」
「独島問題で韓国が不利に」とも

 2015年3月6日、マーク・リッパート駐韓米大使が5日、ソウルで刃物を持った男に襲われた事件について、米国や中国のネットユーザーは
 「米国に対する敬意が欠けている」
 「過激思想の人間は恐ろしい」
などの非難の声を上げた。
 韓国内では男が事件前、メディアや知人に送ったメールが話題となっている。

 韓国・聯合ニュースによると、男は金基宗(キム・ギジョン)容疑者。金容疑者は「独島(日本名:竹島)守護団体」の代表を務めており、10年7月、駐韓日本大使にコンクリート片を投げつけ、懲役2年執行猶予3年の有罪判決を言い渡された。

 リッパート大使は右頬に長さ約11センチの傷を負い、顔を約80針縫う手術を受けたが、米国大使館によると、命に別状はないという。

このニュースに米国のネットユーザーは

「強い大統領が在任していた時代には、こんなことは起こらなかった」
「逮捕された男は、なぜ大使に近づくことができたんだ?
 警備はどうなっていたんだ?」
「この襲撃事件は北朝鮮による米国に対する攻撃だな」
「米国に対する敬意が欠けているという一例がまた起こってしまった」
「ソウルに住んでいたことがあるから、こういう事件が起こっても驚かない」

「リッパート大使が気の毒だ。
 彼はキャロライン・ケネディ駐日米大使と違って、お上品な大使の仕事に就いているのではない」

などのコメントを寄せた。

大使襲撃事件は中国でもすぐに伝えられ、中国ネットユーザーからは事件に乗じて米国を批判する意見が多かったが、その一方で

「近代国家であるはずの韓国において、このような事件が発生すること自体が恥」
「このようなテロ行為は断じて許すべきではない」
「厳重な外交事件だ」
「過激思想の人間は恐ろしい」

などと韓国や韓国人の行為を指弾する声も相次いだ。
 金容疑者が送った
 「韓国の教科書が歪曲(わいきょく)された現実を告発するキム・ギジョン隊長」
と題するメールは、
 「私たちの独島は、私たち自らが美しく育てていきましょう。
 強大な海軍力を備えた日本だが、一方的な武力行使で独島を奪うことはできない。
 しかし、私たちの領土であるにもかかわらず、世界7~8位の韓国海軍が独島を守れないということが残念だ」
などと書かれていたという。
これに対し、韓国のネットユーザーからは

「いくら独島を愛しているからといっても、米国大使を襲ってはいけない」
「方法を間違えてしまったね」
「称賛する人は誰もいない。
 情熱は認めるが…」
「どんな理由であれテロはいけない。
 それに、なんでまったく関係ない内容のメールを送ったの?」
「この人のせいで、独島問題で韓国が不利になった」
「独島は日本の土地になってしまった。
 米国が認定したら、そこで終わりだからね」

「独島のためだから、自分のすることを許してくれってこと?
 米国の法律で厳しく処罰されればいい」
「このメールに共感して、誰かが擁護してくれると思った?」
「日本人相手に戦えばいいのに、なぜ米国人をターゲットに…」
「正しい考えと精神を持っていても、暴力はいけない」
などの書き込みが集まった。



レコードチャイナ 配信日時:2015年3月7日(土) 21時26分
http://www.recordchina.co.jp/a103765.html

波紋広がる駐韓米大使襲撃事件、
韓国は対米関係への影響懸念、
中国ネットは「米国は自業自得」と冷ややか

 2015年3月7日、マーク・リッパート駐韓米大使が5日朝、ソウルで男に刃物で襲撃されて負傷した事件が波紋を広げている。
 韓国は事件が米韓関係に与える影響を懸念し、中国国営・新華社は
 「北朝鮮が手をたたいて喜んでいる」
と伝えた。
 米国や中国のネットユーザーの関心も強く、
 「北朝鮮による米国への攻撃」
 「米国は自業自得」
などのコメントを寄せている。

 韓国・聯合ニュースによると、中東を訪問中の朴槿恵(パク・クネ)大統領は5日午後、リッパート大使に見舞いの電話をかけた。
 5分間の電話の中で朴大統領は、「米韓政府が緊密に協力し、この事件が米韓同盟にマイナスの影響を与えないようにすべきだ」との考えを示した、という。
 聯合ニュースは
 「襲撃事件によって米国人の韓国に対する印象が悪化し、反韓感情が生まれる可能性もある」
とも報じた。

 一方、新華社によると、5日午後、北朝鮮の国営メディア・朝鮮中央通信は事件を「好戦狂の米国に対するふさわしい懲罰」との見出しで報道。
 朝鮮中央通信は
 「反米感情が高まり続ける中で起きたこの事件は、朝鮮半島の南部の人民の、危険を引き起こす合同軍事演習および朝鮮半島の緊張を高める米国に対する非難の声を反映している」
としている。

 事件について、米国のネットユーザーは
「逮捕された男は、なぜ大使に近づくことができたんだ?
 警備はどうなっていたんだ?」
「この襲撃事件は北朝鮮による米国に対する攻撃だな」
「ソウルに住んでいたことがあるから、こういう事件が起こっても驚かない」
などと反応。

中には
「強い大統領が在任していた時代には、こんなことは起こらなかった」
との声もあった。

中国のネットユーザーは
「大丈夫。
 韓国の整形手術の技術はすごいから」
「飼い犬に手をかまれたってとこか」
「米国は自業自得」
「あちこちで戦争をあおっているのは米国人と米国政府。
 その代価を払うのも早晩のこと」
などと冷ややかに見る一方で、今後の米韓関係については
「突発的な事件は不可避。
 米韓関係に影響はないだろう。
 韓国と米国は互いに離れられない」
「この事件は、米韓同盟にマイナスの影響をもたらさないどころか、逆に関係が強固になるかもしれない。
 韓国は凶悪な北朝鮮を前にして米国の保護から離れられるわけはないし、米国も戦略的に重要な駒を簡単には手放さない」
などと分析している。



レコードチャイナ 配信日時:2015年3月7日(土) 22時5分
http://www.recordchina.co.jp/a103782.html

朴槿恵政権に暗雲、
大使襲撃事件で中東外交の成果が注目されず―韓国英字紙

 2015年3月6日、韓国英字紙コリア・タイムズによると、韓国ソウルで起きた駐韓米大使の襲撃事件を受けて、韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権に暗雲が立ち込めていると報じた。

 コリア・タイムズは、中東を歴訪中の朴槿恵大統領の外交が、ソウルで5日に起きたマーク・リッパート駐韓米大使の襲撃事件の影響により暗雲が立ち込めていると報じた。
 朴大統領は今回の中東歴訪で「第2の中東ブーム」を起こそうと進めてきたが、今回の事件を受けて、韓国国内ではその対応に追われているという。
 また、
★.先月末のシャーマン米国務次官の日中韓の歴史問題に関する発言をめぐり、韓国国内では米韓関係の悪化も懸念されていた
という。

 リッパート大使が襲撃された5日、朴大統領はアラブ首長国連邦(UAE)でアブダビ首長国のムハンマド皇太子と会談し、両国が経済面での連携を強化していくことで合意した。
 だが、襲撃事件により、中東外交の成果に対する注目はあまり高くないという。
 外交面で成果を上げたものの、
★.今回の襲撃事件によって、
 米韓関係を含む安全保障や韓国国内の問題における朴政権の運営が問題視される
と指摘する専門家の見解を紹介している。



レコードチャイナ 配信日時:2015年3月12日(木) 6時40分
http://www.recordchina.co.jp/a103961.html

韓国、米大使襲撃で米韓関係は緊密化するも、
対中、対日関係が課題に―韓国メディア

 2015年3月10日、韓国・聯合ニュースによると、リッパート駐韓米国大使が襲撃されてから米韓同盟は急速に関係回復に向かい、事件は逆に同盟強化の契機を与える結果となった。
 だが、同時に、韓国は対中、対日、対ロシア関係が喫緊の課題となっている。

 朴槿恵(パク・クネ)大統領は9日、中東4カ国の訪問から戻るとすぐに入院中のリッパート大使を見舞い、
 「大使の毅然(きぜん)とした豪胆な対応に、韓米の国民は感動した。
 この事件が韓米関係をさらに緊密なものにした」
と語った。
 尹炳世(ユン・ビョンセ)外相もお見舞いの後に
 「韓米同盟はさらに強固になる」
と述べ、リッパート大使も同様にコメントした。

 韓国外交部は、今回の事件によって高官同士の接触が増えたと述べた。
 外交関係者は、韓国が米国との接触を増やしているのは、米韓関係の改善が目的だが、本当の狙いは日本に対する外交戦略上の防御にあると語る。
 安倍首相が4月に訪米を予定しており、韓国は米国高官を通じてその対策に当たらなければならないというわけだ。

 米国には、日本の政権が歴史を歪曲(わいきょく)しようとしているという世論もあるが、日韓の歴史をめぐる対立が米国の北東アジア戦略に悪影響を及ぼすという見方もある。
 襲撃事件後、米韓関係は回復しつつあるが、
 米国人の対韓感情を損なった可能性や、
 日韓関係がさらに冷却してしまう可能性がある。

 中韓問題に目を向けると、米国がサードミサイル防衛システムを朝鮮半島に配備されれば,中韓関係に大きな変数が生まれることになる。
 連日にわたって、韓国与党のセヌリ党はサードミサイルの朝鮮半島での配備問題について討論すべきだと語っている。
 韓国国防部の金報道官は
 「米国防総省は今のところサードミサイルの配備を決定しておらず、韓国側も何の提案も受けていない」
と述べた。

このほか、ロシアも5月9日に戦勝70周年式典を行う予定で、朴大統領の出席が検討されている。


 韓国は今回の事件でアメリカに貸しを作った。
 これによって、韓国の中国接近という命題がどう変化していくかである。
 アメリカに近づけば中国はいい顔はしない。
 事件をおこしておいて中国寄りをさらに鮮明にすれば、こんどこそアメリカとアメリカ国民は許そうとはしないだろう。






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