『
レコードチャイナ 配信日時:2015年4月12日(日) 23時54分
http://www.recordchina.co.jp/a106033.html
韓国で増え続ける和風、居場所失う江南スタイル
=「良いものは受け入れよう」
「確かに日本料理はおいしい」―韓国ネット

ソウル・江南駅周辺の通りが最近「第2の東京」
と呼ばれていると報じた。
この通りが「第2の東京」と呼ばれるようになったのは、日本スタイルのパブやレストラン、生活用品専門店などが続々と開店したからだ。
一日約100万人の流動人口を誇る江南では、無印良品、ユニクロ、ABCマートなど、日本ブランドのショップを簡単に見つけることができる。
裏通りには、日本スタイルのレストランやバーがあり、居酒屋、和風ラーメン店、和風カレー店など、大小の日本スタイルの店舗が軒を連ねている。
同地で営業している和風飲食店や日本ブランドのショップは50軒に達する。
「江南駅味の街」商店街のクォン・ジョンヒョン総務は、
「(和風の店は)店舗全体の2~3割近くを占める」
とした上で、
「最近は日本酒や日本ビールの専門店などを中心に、和風の店舗が増えている」
と説明した。
この報道に、韓国のネットユーザーから多くの意見が寄せられている。以下はその一部。
「政治と歴史の問題を抱えていても、日本風の店がはやっているということは、それだけ日本スタイルの競争力と親和性が高いということだろう。
政治と歴史には関係なく、日本の漫画の競争力が依然として高いのと同じだ」
「日本といえば無条件に否定するのは無知なことだ。
よいものはよい」
「受け入れるべきは、受け入れようではないか。
あえてすべてを排斥する必要はない」
「確かに韓国料理より、日本料理の方がおいしい」
「時代の流れを受け入れよう。
時間が経てば、また違ってくる」
「一人で食事をするには日本食の店の方がいいね(韓国では複数人で食事をするのが一般的で、一人で食事をしていると、寂しい人と見られる)」
「軽く一人で飲むには、日本スタイルのパブがよい(飲酒の場合も食事と同様、韓国式だと一人で飲むのは一般的でない)」
「だから何だ。けんかを売っているのか」
「いや、江南スタイル(富裕層の多く住む江南地区の豪華できらびやかな暮らしぶり)が伝統的だ」
「江南に長続きする店はない。
ただお金があるだけで、愛情持って営業している人は少ない。
長くて5年だな。
これも流行というだけだ」
「日本が嫌いと言いながら、韓国は、経済状態さえ日本の『失われた20年』に続こうとしている。
桜がよいとなれば祭りまで行う。
それに今度は『第2の東京』だ。
支配されたことは決して誇りにはならないが、日本人より駄目だったという現実を直視するしかない」
』
『
JB Press 2015.4.14(火) アン・ヨンヒ
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43511
韓国の路地裏がただいま激変中
長引く不況で財閥の2世、3世がこぞって外食産業に進出
韓流ドラマを見ると、よく財閥の子息が新しいレストランを経営するという設定がある。
そして、そこの従業員と恋に落ちたりする。
しかし、そんなことは現実の世界ではあり得ない。
だが、財閥の子息がレストランを経営することはあながちウソではない。
韓国のマスコミは、まだ年が明けたばかりの今年1月、サムスン電子の跡取り息子(現副会長)の元妻と男優のデートを大々的に報道した。
芸能人として男優が有名人だったことよりも、お相手の女性がサムスン電子の元嫁ということに好奇の目が向けられたようだ。
彼女がデートの際に着ている服装や乗っている車などが連日、日本のワイドショーのようにしつこく報道された。
その中で筆者が注目したのは、彼らのデート場所である。
彼女の実家も規模としてはサムスン電子には全く及ばないが、テサンという大手の食品メーカー財閥である。
そして、彼女は出戻ってからテサンの常務に就任していた。
■心の中で密かにガッツポーズ
離婚を機に専業主婦からキャリアウーマンになった彼女は、カジュアル・フレンチレストラン「メゾン・デ・ラ・カテゴリー」を立ち上げる。
そして、彼らのデート場所が、彼女が経営しているそのレストランだったのである。
韓流ドラマさながらの設定だったが、このニュースによって彼女の財閥は思わぬ広告効果を得ることになった。
オープンしたてのレストランが連日報道されることで、あっという間に江南の食通たちを呼び寄せたからだ。
彼女はこのレストランの前にも1つレストランをオープンさせていたが、この時は世間から注目されることもなく出店からそれほど時を経ずして閉店してしまっていた。
彼女は今回、心の中でガッツポーズを取っていたのかもしれない。
2000年以降、韓国では「路地裏商圏の侵害」問題が浮上している。
これは、財閥が莫大な資金力で個人商店の領域にまで進出することを懸念する言葉である。
例えば、CJやロッテといった財閥がベーカリーを経営したり、カフェを運営したりすることだ。
韓国の財閥は朝鮮戦争後に成長した企業が多いが、財閥1世代を超えて2世代、3世代へと受け継がれている。
そこで、長男ではない傍系の財閥の子孫たちは、技術やノウハウがそれほど必要のない外食産業に進出するようになっていった。
■国民の反対に遭いCJとロッテは撤退
しかし、路地裏で営業しているベーカリーなどは零細企業が多く、資本力を生かした財閥に進出されるとたちまち経営難に陥ってしまう。
実際、ベーカリーに進出したCJやロッテは、国民から批判を浴び、マスコミや政府も味方につけられなかったため、ベーカリー事業は売却してしまった。
ところが、CJやロッテがベーカリーから撤退しても「路地裏商圏」は守られたわけではなかった。
他の財閥がカフェやレストランを経営し始めたのだ。
ここ10年間で大企業の系列やオーナーたちが立ち上げた食堂、カフェなどの外食企業は130社にも及ぶ。
これらすべての経営がうまくいったわけではないが、現在も100社ほどが営業されている。
これらの大半は、ここ5年、2010年以降に新設されたケースが多い。
2000年代の初めまでは、海外でヒットしているフランチャイズを財閥が韓国へ引っ張ってくる形だったが、最近は独立した高級レストランを直接経営しているケースが増えた。
その大部分はソウルの江南を中心とした若者たちが集まるおしゃれな街、または高級デパートなどに集中している。
日本(新宿サボテン)や米国、イタリアなどで、うまくいっているレストランをそのまま取り入れる場合もある。
これらの潮流をリードしているのは、基本的に食品や食材の大企業である。
CJ、毎日乳業、ナムヤン乳業、アワーホーム、テサンなどが代表的だ。
■成長の行き詰まりが外食への進出を後押し

●CJグループの「季節のご飯」店内
しかし、全く食品とは関係のない事業をしていた(油化、ファッション、ボイラー、リゾート関連など)財閥もラーメン店、カレー店(CoCo壱番屋)や、カフェ、イタリアンレストラン、豚の焼き肉店などを経営している。
★.理由の1つは、従来の事業での成長の行き詰まりである。
現在、韓国はすでに成熟市場で、経済的に余裕のある人たちが増えている。
そうなった場合、高級な食材を使った豪華なレストランの需要が高まるのだ。
★.リスク負担が少ないという点もある。
レストラン経営でつまずいてもせいぜい10億~20億ウォン程度の損失で済む。
数千億ウォン規模の財閥としては、痛くも痒くもない。
海外留学組の財閥2~4世には、若い頃海外で経験した味や趣向が資産になることもある。
特に、娘たちとってレストラン経営は自分の力量や感性を発揮する格好の場となる。
財閥が外食産業へ進出することには、いまだに路地裏商圏を侵害するという見方があるが、一方では、大企業の資本が外食産業全盤の効率化と競争力強化に役に立つという肯定的な側面もある。
今、筆者は新しいレストランができると、ここはどこが経営しているところなのかを調べるのが1つの趣味となっている。
庶民としてはとても気軽に入れない場所が多いが、それでも彼らが作ったレストランでひと時を過ごすことで、ちょっと贅沢な財閥気分を味わえるので、それはそれで面白いのである。
また、高級感を出しながらも、リーズナブルなチェーンレストランも展開しているので、そうしたトレンドを見ていくのも楽しみの1つだ。
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JB Press 2015.4.14(火) アン・ヨンヒ
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43511
韓国の路地裏がただいま激変中
長引く不況で財閥の2世、3世がこぞって外食産業に進出
韓流ドラマを見ると、よく財閥の子息が新しいレストランを経営するという設定がある。
そして、そこの従業員と恋に落ちたりする。
しかし、そんなことは現実の世界ではあり得ない。
だが、財閥の子息がレストランを経営することはあながちウソではない。
韓国のマスコミは、まだ年が明けたばかりの今年1月、サムスン電子の跡取り息子(現副会長)の元妻と男優のデートを大々的に報道した。
芸能人として男優が有名人だったことよりも、お相手の女性がサムスン電子の元嫁ということに好奇の目が向けられたようだ。
彼女がデートの際に着ている服装や乗っている車などが連日、日本のワイドショーのようにしつこく報道された。
その中で筆者が注目したのは、彼らのデート場所である。
彼女の実家も規模としてはサムスン電子には全く及ばないが、テサンという大手の食品メーカー財閥である。
そして、彼女は出戻ってからテサンの常務に就任していた。
■心の中で密かにガッツポーズ
離婚を機に専業主婦からキャリアウーマンになった彼女は、カジュアル・フレンチレストラン「メゾン・デ・ラ・カテゴリー」を立ち上げる。
そして、彼らのデート場所が、彼女が経営しているそのレストランだったのである。
韓流ドラマさながらの設定だったが、このニュースによって彼女の財閥は思わぬ広告効果を得ることになった。
オープンしたてのレストランが連日報道されることで、あっという間に江南の食通たちを呼び寄せたからだ。
彼女はこのレストランの前にも1つレストランをオープンさせていたが、この時は世間から注目されることもなく出店からそれほど時を経ずして閉店してしまっていた。
彼女は今回、心の中でガッツポーズを取っていたのかもしれない。
2000年以降、韓国では「路地裏商圏の侵害」問題が浮上している。
これは、財閥が莫大な資金力で個人商店の領域にまで進出することを懸念する言葉である。
例えば、CJやロッテといった財閥がベーカリーを経営したり、カフェを運営したりすることだ。
韓国の財閥は朝鮮戦争後に成長した企業が多いが、財閥1世代を超えて2世代、3世代へと受け継がれている。
そこで、長男ではない傍系の財閥の子孫たちは、技術やノウハウがそれほど必要のない外食産業に進出するようになっていった。
■国民の反対に遭いCJとロッテは撤退
しかし、路地裏で営業しているベーカリーなどは零細企業が多く、資本力を生かした財閥に進出されるとたちまち経営難に陥ってしまう。
実際、ベーカリーに進出したCJやロッテは、国民から批判を浴び、マスコミや政府も味方につけられなかったため、ベーカリー事業は売却してしまった。
ところが、CJやロッテがベーカリーから撤退しても「路地裏商圏」は守られたわけではなかった。
他の財閥がカフェやレストランを経営し始めたのだ。
ここ10年間で大企業の系列やオーナーたちが立ち上げた食堂、カフェなどの外食企業は130社にも及ぶ。
これらすべての経営がうまくいったわけではないが、現在も100社ほどが営業されている。
これらの大半は、ここ5年、2010年以降に新設されたケースが多い。
2000年代の初めまでは、海外でヒットしているフランチャイズを財閥が韓国へ引っ張ってくる形だったが、最近は独立した高級レストランを直接経営しているケースが増えた。
その大部分はソウルの江南を中心とした若者たちが集まるおしゃれな街、または高級デパートなどに集中している。
日本(新宿サボテン)や米国、イタリアなどで、うまくいっているレストランをそのまま取り入れる場合もある。
これらの潮流をリードしているのは、基本的に食品や食材の大企業である。
CJ、毎日乳業、ナムヤン乳業、アワーホーム、テサンなどが代表的だ。
■成長の行き詰まりが外食への進出を後押し

●CJグループの「季節のご飯」店内
しかし、全く食品とは関係のない事業をしていた(油化、ファッション、ボイラー、リゾート関連など)財閥もラーメン店、カレー店(CoCo壱番屋)や、カフェ、イタリアンレストラン、豚の焼き肉店などを経営している。
★.理由の1つは、従来の事業での成長の行き詰まりである。
現在、韓国はすでに成熟市場で、経済的に余裕のある人たちが増えている。
そうなった場合、高級な食材を使った豪華なレストランの需要が高まるのだ。
★.リスク負担が少ないという点もある。
レストラン経営でつまずいてもせいぜい10億~20億ウォン程度の損失で済む。
数千億ウォン規模の財閥としては、痛くも痒くもない。
海外留学組の財閥2~4世には、若い頃海外で経験した味や趣向が資産になることもある。
特に、娘たちとってレストラン経営は自分の力量や感性を発揮する格好の場となる。
財閥が外食産業へ進出することには、いまだに路地裏商圏を侵害するという見方があるが、一方では、大企業の資本が外食産業全盤の効率化と競争力強化に役に立つという肯定的な側面もある。
今、筆者は新しいレストランができると、ここはどこが経営しているところなのかを調べるのが1つの趣味となっている。
庶民としてはとても気軽に入れない場所が多いが、それでも彼らが作ったレストランでひと時を過ごすことで、ちょっと贅沢な財閥気分を味わえるので、それはそれで面白いのである。
また、高級感を出しながらも、リーズナブルなチェーンレストランも展開しているので、そうしたトレンドを見ていくのも楽しみの1つだ。
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