2015年4月9日木曜日

中国の軍事力(2):米国に「アジア戦略再考」迫る中国軍の近代化、「自分は一人っ子だから死ねない」問題

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ロイター 2015年 04月 8日 16:44 JST William Johnson
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKBN0MZ0DV20150408

コラム:米国に「アジア戦略再考」迫る中国軍の近代化 


●4月7日、中国の狙いは、米国がアジアの問題に首を突っ込むのを避けたくなるぐらいに中国人民解放軍(PLA)を強くすることにある。
 写真は避難支援のためイエメンに向かうPLAの艦船。浙江省で3日撮影(2015年 ロイター)

[7日 ロイター] -
 中国人民解放軍(PLA)は、膨張する国防費と国家の軍備増強方針によって急速に近代化している。
 ただ、世界最強の米軍と真正面から対峙するのは、汚職問題などで弱点を抱えるPLAにとって、まだあまりに野心的に過ぎる。

★.中国の狙いは、米国がアジアの問題に首を突っ込むのを避けたくなるぐらいにPLAを強くすること
にある。

■オバマ政権が掲げるアジア重視戦略

 中国は、米国による中国封じ込め戦略だという疑念を持っている。
 米国はベトナムやカンボジアとの軍事交流を増やし、フィリピンとは新たな軍事協定を結んだが、こうした動きは、中国を東南アジアから追い出そうとする動きだと受け止められている。

 中国は軍事力の誇示で2面的にアプローチしている。
 つまり、
1].自国の基地から安全に米軍をたたく方法を開発する
2].と同時に、PLAや海上民兵を使って周辺諸国に圧力を与え
いるのだ。

 鍵となるのは射撃能力だ。
 中国は本土基地に配備した巡航ミサイルを台湾に対する圧力として長く使ってきたが、今では、本州から沖縄まで日本の米軍基地23カ所すべてを射程に収める巡航ミサイルや弾道ミサイルを手にしている。
 これらのミサイルは海軍基地や航空機からの発射も可能であるため、グアムなどの米軍基地も危ない。
 中国はさらに、米国の艦船にとっても脅威となり得る地上配備型弾道ミサイルの開発も始めている。

 また中国はPLAや海警局の船を使い、日本やベトナム、フィリピンなどの周辺国に圧力をかけている。
 台湾とフィリピンの間のバシー海峡上空では今年3月、初めて中国空軍が演習を実施した。
 中国がフィリピンと領有権を争う南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)周辺では、海警局の船がフィリピン漁船と衝突している。

 中国は米国に対し、日本からフィリピンを通ってインドネシアに至る防衛線(第1・第2列島線)を死守するともに、アジアで自分たちの主張を譲らない構えを明確に示している。

 こうした中国側の動きに対する米国の反応は、まだら模様となっている。
 中国が東シナ海上空に設定した防空識別圏(ADIZ)には、B52戦略爆撃機2機を飛ばすなど当初は強い姿勢を見せた。
 しかしその後、ADIZ設定は容認しない方針を維持しつつも、自国の民間航空会社に対しては、東シナ海上空の飛行計画を中国当局に提出するよう勧告した

 米太平洋艦隊の情報戦部門を統括するジェームズ・ファネル大佐は昨年2月、中国が日本との「電撃戦」を想定した訓練を行っていると発言した。
 しかし、オディエルノ陸軍参謀総長を含む複数の米高官は、そうした見方を即座に否定した。

 また、オバマ大統領は、尖閣諸島(中国名:釣魚島)は日米安全保障条約の適用対象だと明言しているが、フィリピンが主張する領有権については、ここまで踏み込んだ発言は控えている。

 こうした米国の一貫性のない姿勢が、米国の全面的な支援を本当に得られるのかどうか、アジア地域の同盟国に不安を抱かせるようになっている。

 一方、西太平洋での中国軍の動きは米中関係をかき乱しているが、世界の他の場所では、少なくとも中国が自国の中核的利益とみなしていない地域では、PLAの活動は彼らが信頼できる価値あるパートナーにもなり得ることを示している。

 中国は、国連平和維持活動では主要部隊の一員としてこれまで長く貢献しており、こうした活動での重要な資金提供者としての役割も高まっている。
 東アフリカ沖の海賊対策にも積極的に参加している。

 また中国海軍は今月に入り、サウジアラビアなどの湾岸諸国が武装組織を攻撃しているイエメンから自国民や外国人を避難させた。
 PLAの艦艇が外国人の避難を支援したのは今回が初めてとなる。

 米国は、太平洋での戦略を見極める必要がある。
 中国は、米国には直接関係のない二国間問題に米国が顔を出すのは受け入れないだろう。
 PLAの戦力強化は、軍事的優位性を背景にアジアで影響を与えられると誤解する米国への警鐘と受けとめるべきだ。

 太平洋の両側に大国があるのは、今や誰の目にも明らかだ。日本やフィリピンとの領有権問題など、アジアでの火種に米国が介入するのを防げるという自信を深めれば、中国はさらに主張を強めていくだろう。
 米海軍は中国をけん制できる十分な強さを保ってきたが、PLAの近代化に伴い、もはやこれは当てはまらないようになっている。

 米国のアジア重視戦略は、軍事面と同じぐらい、外交面にもフォーカスが当てられるべきだろう。

*筆者は、元米空軍将校で外交にも携わっていた。米空軍士官学校では哲学教授を5年間務め、2009─2011年には米太平洋特殊作戦軍(SOCPAC)の上級政務官だった。軍を退役後は、米海軍大学院で中国政策に関する助言も行っている。

*本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。



レコードチャイナ 配信日時:2015年4月13日(月) 5時10分
http://www.recordchina.co.jp/a105999.html

実際のところ人民解放軍に戦闘力はあるのか?
「一人っ子は死ぬのが恐い」
「戦う相手は外国ではなく中国人」―中国ネット

 2015年4月9日、中国の掲示板サイトに、
 「人民解放軍は本当に戦争ができるのか?
 戦闘力を有しているのか?」
と題するスレッドが立った。

スレ主は、
 「中国は隣国に対してずっと辛抱している。
 これは実力を隠しているからなのか、それとも戦闘力がないからなのか?
 そして人民解放軍は腐敗しているとよく聞く。
 腐敗した軍隊が戦争などできるのだろうか?
 それにもう36年も戦争経験がないが」
と質問している。

これに対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

「戦争になると苦しむのは庶民だからな」
「戦争を忘れる人は良心がなく、戦争が好きな人は脳みそがない」
わが国は国内に問題を多く抱えているからな。
 そう簡単に戦争するわけにはいかない

「ミャンマーに対してすら戦う勇気がないからなあ」
中国軍に戦争など無理。
 わが国の国防は卵の殻くらいもろい
「戦争になったら奴らはベンツより速いスピードで逃げ出すよ」

「だったら日本は第二次大戦からずっと戦争をしていないけどね」
「戦争はできないね。
 一人っ子は死ぬのが恐いから」
実戦経験が少なく、上層部は腐敗しており、下層部は死ぬのが恐い

「ロシアの腐敗は中国の比ではない。
 でもロシア軍の戦闘力は言うまでもないだろ」
もう長年腐敗しているからな。
 庶民に対して戦えればそれで十分なんだよ
戦うことができるに決まっているだろ。
 ただ相手は外国じゃなくて中国の庶民だけどな



FOCUS-ASIA.COM 4月21日(火)8時5分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150421-00000007-xinhua-cn

「自分は一人っ子だから死ねない」、
中国メディアが「解放軍に意気地なしが増えた」と批判―香港メディア

 中国共産党機関紙、人民日報は19日、解放軍の中で
 「自分は一人っ子だから死ねない」
というおごりや甘えが広がり、意気地なしが増えていると非難した。
 香港メディア・東網が伝えた。

 中国は30数年間、戦争に参加しておらず、解放軍は創建当初のような気概を失い、兵士たちの中に
 「どうせ戦争なんて起きるわけがない」
 「戦争が起きても自分が出陣すると決まっているわけではない」
 「自分は一人っ子だから死ねない。
 自分が死んだら家族はどうすればよいのか?」
といったおごりや甘えが広がっている。

 記事は、
 「このまま放任すれば、軍人の気概はすっかり失われ、意気地なしの甘えん坊が増えるばかり。
 残念で、深く考えさせられる」
とした。
 その上で、平和な時代にあろうとも、軍人の気概を捨ててはならないとし、思想教育の強化を呼び掛けた。



レコードチャイナ 配信日時:2015年4月20日(月) 7時20分
http://www.recordchina.co.jp/a106237.html

中国は将来的に複数の空母を配備、
巡航ミサイルも大きな脅威に―米海軍報告書

 2015年4月12日、ニューヨーク・タイムズ中国語サイトによると、米海軍は中国が海警船(中国海警局の監視船)の建造を急ピッチで進めており、3年ですでに25%も増えているとする報告書を発表した。
 多くは南シナ海での巡視活動に使われているという。
 14日付で環球網が伝えた。

 報告書によると、
 中国は世界最大規模の海上監視船部隊を有しており、
 日本やベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピンの艦艇を合わせた数より多く
装備の面でも急速に近代化を進めている。
 2014年に配備された艦艇は「60隻」で、2015年も同水準になるとみられている。

 中国が保有する空母は現時点では1隻だが、将来的には複数の空母を所有するようになると予測されているほか、弾道ミサイルを搭載する原子力潜水艦や大型揚陸艦が配備されるとみられ、米国は中国の海軍力向上を懸念している。

 米国海軍戦争学院のアンドリュー・S・エリクソン准教授は、
 次世代型超音速対艦巡航ミサイル(ASCM)の「鷹撃-18(YJ-18)」を脅威だと指摘。
 また、同学院中国海事研究所の別の専門家は、
 航空機からも発射できる「鷹撃-12(YJ-12)」が米国海軍にとって大きな脅威になっていると指摘している。



サーチナニュース 2015-05-26 17:17
http://news.searchina.net/id/1575293?page=1

戦闘機技術で中国の「仁義なき戦い」!
・・・ ロシアには「お家の事情」と「世界戦略」!?=中国メディア

 中国メディアの「中網資訊」は19日付で、「暴露:中国は“J-17(殲-17)”戦闘機を保有。“Su-27”のステルス版」と題する記事を掲載した。
  中国が「自主開発」と称してロシアの戦闘機のコピーとリバースエンジニアリングを続けている。
 記事は、中国と手を切れない「ロシアのお家の事情」も紹介した。

 まず「J-16」の“開発の経緯”を紹介。
 中ロは共同で1990年代後半、「Su-30」をベースに「Su-30MK」を開発した。
 05年ごろには改良版の「Su-30MK2」が登場した。

 そこまでは「合法的」だった。
 ところが中国はSu-30MK2と全く同じ戦闘機を「J-16」として製造しはじめた。

 さらに中国の「J-11」もロシアの「Su-27」のリバースエンジニアリング機だ。
 J-17はSu-27のステルス版で、J-15はSu-30の艦上機型だ。
 中国は「自国で設計した」と頑なに主張している。
 そのためロシアは10年近くも、中国への戦闘機売却を停止している。

 一方で中国に、戦闘機用エンジンを作る力はない。
 現在もロシアから
 戦闘機用エンジンの「Al-31」と「RD-93」
を購入している。

 ロシアがエンジンの売却を続けているのは大きな利益を得られるからだ。
 中国に両エンジンをそれぞれ
 1台350万ドル(約4億2600万円)、
 1台250万ドル(3億400万円)
で売っている。

 最近になり、ロシアは中国に「Su-35BM」を売ることに同意したという。
 ロシアが同機のコピーを防ぐ何らかの方法を見出したとの説もある。

 上記記事は、中国当局が自主開発したと主張する最新鋭戦闘機はいずれも「ロシア製をパクった」と指摘した。
 内容を知っていた中国人も多いと考えられるが、自国の軍事力と技術力への信頼を低下させる効果があると考えられる。
 25日までに西陸網、新浪網などのサイトが上記記事を転載した。

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◆解説◆
ロシアは軍需産業を維持し、技術力を向上させる必要がある。中国への戦闘機用エンジンの供給には、資金獲得という「お家の事情」による側面が強い。

 中国への戦闘機売却を再開したことについては、ウクライナ問題を理由に、米国がロシア制裁を始めたことが関係しているとの見方もある。中国の軍事力が向上すれば、米国の負担が増すからだ。つまり「報復措置」としての中国への戦闘機売却だ。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C) Igor Dolgov /123RF.COM)






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