『
レコードチャイナ 配信日時:2015年1月5日 6時3分
http://www.recordchina.co.jp/a100099.html
<追求!膨張中国(6)>
中国国防予算、早晩米国を逆転か
―人民解放軍の驚きの実態を暴く
―「切り札兵器」は何か?
経済や対外戦略と並ぶ「膨張中国」の象徴は軍事力。
人民解放軍は着々と戦力を拡充している。
中国の国防費は1989年から過去25年間で、リーマンショック後の2010年以外は常に2ケタ増のすさまじい増強ぶり。
14年の国防予算は前年実績比12.2%増の8082億元(約約16兆円)と初めて8千億元の大台に乗った。
03年の1907億元から11年で4倍以上に膨らんだことになる。
国防費の公表額は引き続き米国に次ぐ世界2位。
日本の防衛関係費は、14年度予算案で総額4兆8848億円と13年度予算と比べ2.8%、1310億円増えたが、中国は日本の3倍以上に達する。
南シナ海や東シナ海などの紛争をにらみ、増額分の多くが海空両軍などの最新鋭装備に充てられている。
★.中国の国防費には兵器の開発費用や他国からの兵器調達費用などは含まれていないため、実際の軍事費関連費は公表額の2~3倍というのが通説だ。
米国の2014会計年度(13年10月~14年9月)の国防予算(戦費は除く)は前年を下回る約5266億ドル(約60兆円)。
深刻な財政難を背景に毎年圧縮されている。
今後も国防予算の縮減を余儀なくされる見通しで、米中両国の国防予算が数年後には逆転する可能性さえ否定できない。
◆マッハ5以上の極超音速滑空ミサイル
現在の米中の軍事力比較では、圧倒的に米軍が優位にあるが、技術的な優位は低下傾向にある。
中国はマッハ5以上で飛行する極超音速滑空ミサイルを開発、劣勢な核兵力を補う切り札になると位置付けている。
中国はこのミサイルを搭載できる原子力潜水艦を開発し就航している。
東シナ海は浅いので探知されやすく潜水艦の活動には向かないが、南シナ海は深いので、港からすぐに深海に潜ることができ、十分活用が可能だ。
中国人民解放軍では従来陸海軍が重視されてきたが、中国指導部が空軍を予算面で重視する姿勢を示し、空軍は勢いづいている。
ソマリア沖での海賊対処やリムパック(環太平洋共同軍事演習)などにより他国軍との交流を通じて習熟度が高い海軍と違って、空軍パイロットの操縦技量は低く、国際的に交流の機会が少ないので常識を知らず、操縦士養成訓練も戦闘機の増加に伴っていない。
海上自衛隊艦船へのレーダー照射(13年2月)や自衛隊機への異常接近(14年5月)などはパイロットが独断でやったと思われる。
空軍重視の姿勢を示したのも、空軍を不満の状態に置くのは危険との認識があったためとみられている。
◆習主席、人民解放軍を掌握
★.習近平国家主席は人民解放軍の制服組トップだった徐才厚(江沢民派)を「反腐敗」の象徴として党籍はく奪処分にした
★.一方、江沢民元国家主席の影響を受けた者すべての粛清は不問に付した。
象徴的な人物を叩くことによって他の者に忠誠を誓わせ、習主席は人民解放軍を掌握したのである。
日本と中国の戦力は単純には比較できないが、数字だけでみると歴然。
自衛隊員の約23万人に対し、人民解放軍は10倍の約230万人。
戦闘機は日本の約260機に対し中国は565機と2倍超。
艦艇も日本の140隻の8倍もの1090隻を保有。
潜水艦は日本の16隻に対し中国63隻。
陸上でも、戦車は日本の640両に対し中国は8200両。
質はともかく数の上では勝負にならない。
増強された中国軍事費の大半は海軍に充てられている。
質量ともに年々拡充され艦艇1090隻のうち、最も戦略性の高い駆逐艦・フリゲートが約80隻に上る。
海軍兵員は約25万5000人で、海兵隊も約1万人に達する。
欧米・日本の先進国が財政難に陥る中で、中国の軍事力増強は際立っている。
清朝初期までの「栄光」と、アヘン戦争以来百数年余りの列強に蹂躙された「屈辱」の歴史がトラウマとなっている。
「弱い者は痛い目に遭う」
「だから経済力に見合う強い国防力を保持しなければならない」
という理屈で軍事力増強にまい進しているのだ。
軍事力増大批判には対し、中国政府幹部は
「自国防衛のための軍事力であり、かつての欧米諸国や日本のような対外侵略には使わない」
と抗弁している。
◆中国、南シナ海の実効支配を着々強化
近年の中国の戦略的海洋進出は実に不気味だ。
中国は尖閣諸島のある東シナ海だけでなく、南シナ海でも領海、排他的経済水域(EEZ)をめぐり、フィリピン、ベトナムなどと係争中だ。
中国はまず漁船を出漁させ、これを保護する名目などで漁業監視船や巡視船、軍艦を投入し、実効支配を広げてきた。
中国は20年までに巡視船を5百隻以上へ倍増、一部を東シナ海に回す方針。
さらに南沙(英語名スプラトリー)諸島に、戦略拠点として戦略的自治体「三沙市」を設立、市長を選出して実効支配強化に乗り出した。
こうした中、中国が西沙諸島で最大の永興島の周辺を埋め立て、1年4カ月あまりで同島の面積を4割も広げたことが最近判明した。
永興島は中国の海南島沖約350キロメートル、ベトナム沖約400キロメートルにある南シナ海で最大級の島で、中国が1970年代から実効支配を続けている。
中国は永興島を「南シナ海における軍事、海洋政策の中心」と位置づけ、既に中国軍兵士や漁民など千人あまりが居住しているとみられる。
中国は現在、フィリピンなども領有権を主張する南シナ海の南沙諸島の永暑礁でも開発を推進。
埋め立てて滑走路向けの用地を造成しており、フィリピンが反発している。
中国の習近平国家主席は
「領有権を巡る周辺国との摩擦は話し合いで解決する」
と再三強調しているが、実際には「核心的利益」とする南シナ海海域での実効支配を強化している。
中国の海洋進出は、この地域で船舶の航行はもちろん領土や資源の帰属を含む地域秩序をめぐる論議で主導権を握ることを目的にしている。
中国はその手段として水上艦艇、潜水艦、戦闘機、爆撃機、巡航ミサイル、弾道ミサイル、対艦弾道ミサイル(ASBM)などを増強あるいは開発。自国の周辺に「第一列島線」と「第二列島線」という二つの防衛ラインを設けて、南シナ海、東シナ海、黄海を聖域化しようとしているのだ。
◆軍事よりも環境・福祉対策に注力を
中国では環境・福祉問題をはじめとする課題が山積しており、巨額資金を軍事費に充てるより、その解決策に回す方が得策だろう。
習主席も言明しているように、領土問題は関係国との話し合いで解決し、共同開発などを推進するべきだ。
中国の平和的な台頭が望まれる。
(八牧浩行)
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年1月5日 18時52分
http://www.recordchina.co.jp/a99822.html
「中国の世紀」はいつ到来するのか?
期待しすぎるなと専門家―中国
2015年1月5日、環球時報はこのほど、記事
「中国の世紀はいつ到来するのか?専門家は期待が高すぎると指摘」
を掲載した。
中国社会科学院世界経済・政治研究所は報告書「2015年世界経済情勢分析・予測」「世界政治・安全報告(2015)」を発表した。
世界経済は15年も大きく回復することはなく、日本、米国、欧州、中国の4大経済体のうち日本、欧州の不振は続くとみている。
中国も成長ペースの鈍化、投資効率の低下、金融リスクの上昇に見舞われ、成長ペースには政府の景気対策が必要だと分析した。
また、外交については中国が打ち出した海と陸、2つのシルクロード計画が重要で、中国は今後国際問題に深く関わるなどプレゼンスを上昇させるとの見方を示した。
ただし米国の緩やかな影響力低下と中国の緩やかな台頭が続くとはいえ、今にも中国の世紀が訪れるといった期待は現実離れしていると警告している。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年1月8日 23時23分
http://www.recordchina.co.jp/a100114.html
「中国が世界一の強国になるのは必然」発言の中国人学者に
「ゴマすり発言だ」
「極めつけの愚か者」―中国ネット

●5日、鳳凰網はこのほど、中国の政治学者・呉稼祥氏が「新たな日中関係」と題する講演の中で、日中双方が行うべき心の準備について語ったことを紹介する記事を掲載した。これに対して中国のネットユーザーからは失笑するコメントが多く寄せられた。資料写真。
2015年1月5日、鳳凰網はこのほど、中国の政治学者・呉稼祥(ウー・ジアシアン)氏が「新たな日中関係」と題する講演の中で、日中双方が行うべき心の準備について語ったことを紹介する記事を掲載した。
鳳凰網によると、呉氏は講演の中で、
「中国は日本が正常な国家となり将来的に憲法改正行う可能性があるとの心の準備をしなければならない。
一方の日本は、中国が世界一の強国となるとの心の準備をしなければならない。
これは慣性の法則と同じで、誰も止めることのできない流れだ」
と語ったという。
この講演内容が、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で紹介されたところ、中国人ネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。
「中国人は、日本が日米と肩を並べるほどではないにしても大国であることを認めるべきだ。
そして東アジアにおいて日本と平和的に共存すべきだ。
日本人も同じ見方をすべき」
「これは第二次世界大戦後に作られた世界秩序に挑戦するということか?」
「いったい何が正常な国家なんだろか。
金正恩(キム・ジョンウン)からすれば、中国と北朝鮮だけが正常な国ということになるが」
「極めつけの愚か者だな。
なんでこんなやつが有名になったんだ?」
「中国だけを見ていないでもっと外を見たほうがいい、と呉さんに言ってあげたい」
「世界一の強国とはちょっとうそをついてないか?
科学技術でも文化でも軍事でもまだまだ差は大きいぞ」
「(中国が世界一の強国になると述べていることについて)無理に自分を騙しているのかな?」
「前半部分は理性的な発言だが、後半部分はゴマすり発言。
典型的な買収された学者の発言だな」
』
レコードチャイナ 配信日時:2015年1月6日 15時58分
http://www.recordchina.co.jp/a99855.html
掲示板サイトに「自動車技術で日本に劣る中国は軍事面でも劣る」説、
ネットユーザーからは「戦争で普通車に乗るやつはいない」など反論続々―中国
2015年1月6日、中国の掲示板サイトにこのほど、
「中国は自動車では日本に劣るのに、なぜ軍事では勝ると自信満々なのか」
と題するスレッドが立った。
スレ主は、日本の自動車メーカーの技術を高く評価し、
「戦争になったらすぐに即戦力として技術を転化できる。
だが、わが国の自動車メーカーはいまだに90年代レベルだ。
自動車のみならず、中国国内は目先の利益ばかりを追求して良いものを作る人は極めて少ない。
それなのになぜ中国は軍事で勝ると言い切れるのか」
と、疑問を投げかけている。
これに対して中国のネットユーザーからは反論のコメントが続々と寄せられた。
「スレ主の理屈で言うと、日本車は米国でよく売れているが、アメ車は日本であまり売れない。
だから日本は米国より軍事が強いということになるが」
「だったら、今後は戦争するときに軍隊なんていらないな。
直接自動車で勝負すればいい。
ロシアにいい車があるか?
日本はロシアに軍事面で勝っているのか?」
「自動車技術を軍用技術に転化できるなんて、初めて聞いた。
自動車はプレスだが戦車は装甲の溶接。
戦車に求められるのは丈夫でがっしりしていることであって、敏捷さや身軽さは求められていないんだけど」
「自動車は民用だから利益を出すよう考えられているけど、軍事ではコストなんて考えなくていいからね」
「スレ主の言うのは普通車の話だろ。
我が国はトラックなどの大型車両技術では世界トップクラスだ。
だれが戦争の時に普通車に乗るんだよ」
「スレ主のロジックだと、自動車を作る方が船や飛行機、ミサイルを作るよりも難しいということになるな」
』
『
WEDGE Infinity 日本をもっと、考える 2015年01月08日(Thu) 岡崎研究所
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4600
太平洋主要国の軍拡がもたらすもの
米シンクタンクAEI(American Enterprise Institute)のオースリン上席研究員が、11月27日付の米ウォール・ストリート・ジャーナル紙に「太平洋諸国の軍拡」と題する論評で、
太平洋地域で軍拡競争が行われているが、
★.それは国際紛争への危険を増やすが、
★.安定に資することもあり得る、
と論じています。
*****
すなわち、豪海軍は11月、最大の軍艦を就役させた。
アジアでは能力の高い
海・空軍が活動する。
これは国際紛争のリスクを高めるが、同時に地域の安定にも資する。
中国の空母遼寧(5万トン)が注目されている。
完全な運用までは時間がかかるが、中国のパワーの象徴であり、マラッカ海峡や尖閣諸島のような紛争で役割を果たすだろう。
地域の諸国はこれに対抗する能力を持たず、米国のみがより大きな力を持つ。
日本はこの状況を変えようとし、2013年、「出雲」を導入した。
遼寧の半分のトン数で、ヘリ搭載型ではあるが、計画中の2隻の「出雲」は、改装すれば、短期間で垂直離着型F-35を搭載できる。
日本も尖閣諸島周辺にパワー・プロジェクションし得ることになる。
豪州の空母、「キャンベラ」も公式にはヘリ搭載空母であるが、F-35を搭載するように改装されうる。
日米豪の防衛協力は深まってきて、最新の航空機と艦船を使う空・海作戦は見えてきている。
中国軍の急激な近代化がこの引き金になっている。
中国は3隻またはそれ以上の空母建設を計画し、Su-33に基づく戦闘機、ステルス性のJ-31(開発中)の搭載を考えている。
米軍事専門家は中国の次世代戦闘機はF-15、F-18と同等であり得ると言う。
米中が軍事面で均衡になるには何年もかかるが、地域の米国の同盟国は、中国の優位に早く取り組むことになる。
日本は、オスプレイ、グローバル・ホーク無人機、早期警戒機を買う決定をしている。
日豪は潜水艦で協力し、
ベトナムはロシアから潜水艦を買い、
インドネシアは韓国と協力して潜水艦を建造している。
日本はベトナムとフィリピンに巡視船を供与している。
これらすべてが中国に東・南シナ海で領土主張をどうしていくか、考えさせるかもしれない。
今は地域の国からの脅威はないが、先進的武器が拡散すれば、事情は変わってくる。
南沙諸島、尖閣諸島での緊張に鑑みれば、対決になることがあり得る。
楽観的に考えれば、アジア諸国は防衛力の高まりで中国の野心に対抗する自信を持ち、中国はコストを考え、路線を変更することになる。
そうなれば外交や政治の出番が来る。
危険な対決より交渉が良いということになる。
アジアで外交は今日、力を持っていない。
しかし、海空での条件変化により、合理性が主流になり、平和的解決が花開くかもしれない、と論じています。
出典:Michael Auslin ‘Pacific Militaries Rising’(Wall Street Journal, November 27, 2014)
URL:http://online.wsj.com/articles/pacific-militaries-rising-1417110029
*****
オースリンは、この論説で、アジアでの軍拡の結果、衝突のコストを考え、中国も領土主張を平和的手段で行うように路線転換を行うことがあり得るとしています。
オースリン自身も、楽観的に考えればと言っていますが、そういうことになる可能性はそれほど高くないと思われます。
孫子の兵法では、戦わずして勝つのが最善とされています。
中国はサラミ戦術でゆっくりと地歩を築く傾向があります。
領土獲得については、目的を変えず、かつコストの高い衝突はできるだけ避け、相手の反発を見極めながら徐々に圧力を強めてくるように思われます。
戦術的調整はしますが、路線転換はしない可能性が高く、戦術的調整を路線転換と勘違いしてはいけません。
中国の領土拡張主義には、こちらも力で対応する準備をしていく必要があります。
日米豪が協力していけば、まだそれは可能です。
それがバランス・オブ・パワーによる平和につながります。
不安定な平和にしかならないかもしれませんが、それしか方法はありません。
中国が紛争のコストを考え、路線を変えるのであれば、よく見極めてこちらも対応を変えればよいわけです。
国際法秩序を守ること、拡張主義はやめることを要求し、さらには軍拡競争に歯止めをかける軍備管理提案をすることなど、知恵はいくらでも出せるでしょう。
世界の歴史で比較的長期に平和が保たれたのは、
★.勢力均衡による平和(ウィーン会議後の欧州)、
★.核による相互抑止による平和、
★.覇権国の圧倒的武力による平和(パックス・ロマーナや戦後直後のパクス・アメリカーナ)
くらいしかなく、
これからのアジアの平和は、
勢力均衡による平和しかない
のではないか
と考えます。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年1月14日 11時38分
http://www.recordchina.co.jp/a100070.html
経済成長はスローダウンも軍事費急増は止まらず、
中国の先進兵器開発続く―米メディア
2015年1月3日、中国紙・参考消息(電子版)によると、中国は2015年も国防費2桁増となり、先進兵器の開発が進むと米紙が予測している。
米航空宇宙専門誌アビエーション・ウィーク・アンド・スペース・テクノロジーはこのほど、中国が15年も国防費2桁増をキープするとの見方を示した。
中国経済は成長率の鈍化が明らかで、15年の成長目標は7%に引き下げられるとの見方が大勢を占めている。
だがそれでも国防費は従来通りの伸び率が確保されるという。
豊富な国防費を背景に中国は先進兵器の開発を進めている。
昨年11月の珠海航空ショーでは国産のステルス戦闘機J-31、輸送機Y-20が展示された。
Y-20は18年には配備される見通しで、消息筋によると生産台数は400機を超えるという。
さらに国産空母、戦略爆撃機H-20、新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)など複数の兵器開発が進められている。
』
『
WEDGE Infinity 日本をもっと、考える 2015年01月09日(Fri) 小原凡司 (東京財団研究員・元駐中国防衛駐在官)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4623?page=1
中国が軍事力増強を続ける理由
2014年11月10日、2年半振りとなる日中首脳会談(主席との会談は3年ぶり)が行われた。
しかし、この会談をもって日中関係が改善したかのような錯覚を覚えるのは危険でもある。
首脳会談の実施は、
★.日中の政治関係が当面の間は改善しないという中国の認識に基づくものでもあるからだ。
中国は、日中関係の根本的な改善が見込めないからこそ、首脳会談を実施することによって、中国が必要とする協力や危機回避のための各レベルの対話をできるようにしたのである。

(画像:iStock)
中国も日本との軍事衝突は避けたいし、協力できる部分は協力したい。
中国にとって、日中関係は米中関係でもある。
日中首脳会談は、そのために日中関係改善の素地を整えるものだ。
しかし一方で中国は、歴史認識や領土問題で日本に譲歩できるわけではない。
日中関係が改善するかどうかは、これからの日中双方の行動にかかっていると言える。
中国は、現在でも、日本に対して、中国が言う「正しい歴史認識」をし、領土問題の存在を認めるよう圧力をかけ続けている。
その最たるものが、人民解放軍を用いた対日牽制のための行動だろう。
■中国海軍艦艇が尖閣諸島に接近
12月中旬、それまで尖閣諸島の北方200キロメートル付近の水域に常駐していた中国海軍の艦艇2隻が、突如、ジグザグ航行や方向転換を繰り返しながら、尖閣諸島沿岸から70キロメートルまで近接した。
日本の報道は、複数の中国軍関係者の話として、「党中央海洋権益維持工作指導小組」のメンバーが無線やテレビ電話を使って現場の軍艦や監視船に指示していると述べている。
「党中央海洋権益維持工作指導」とは、日本政府が尖閣購入を決めた直後の2012年9月に共産党内に新設された組織で、習近平主席がトップを務める。
一方で、海軍の行動も総参謀部の所管である。
もし「党中央海洋権益維持工作指導小組」が直接命令するとすれば、新たな多重指揮系統が問題になるだろう。
しかし、基本的にはこの新たな組織が持つのは海洋に関する組織間の調整機能である。
今回の、中国海軍艦艇の尖閣諸島接近は、
「政治的必要性から海軍が行ったもの」ではないかと言われる。
「政治的必要性」とは、2014年に初めて国の記念日とされた「南京大虐殺記念日」に呼応して行動する必要性のことだ。
当然、中国には、日本政府に対して領土問題の存在を認めるよう圧力をかける意図がある。
しかし、なぜ12月なのかを考えたとき、歴史認識の問題を抜きに適当な理由は得られない。
また、領土問題と言っても、尖閣問題は、中国では歴史問題に深く関わっている。
さらに、中国の研究者たちに、中国が言う「日本の右傾化、軍国主義化」の意味を問い質すと、議論は常に「安倍首相の歴史認識」に行き着く。
日中政治関係は歴史認識問題にその根があると言っても過言ではない。
この意味において、日中政治関係が簡単に改善することは難しいのだ。
■防空識別圏の監視能力構築を目指す
しかし、一方で、中国人民解放軍の活動が全て政治的な動機によるものだとは限らない。
中国人民解放軍は、習近平主席の「戦える軍隊になれ」という号令の下、軍の本分である交戦能力を向上させる努力を始めている。
中でも、党中央の支持を得て2013年末から進められている空軍力増強には注目すべきだ。
中国は、東シナ海の浙江省南麂列島において、軍事拠点の建設を開始した。
南麂列島は、尖閣諸島の北西約300キロメートルに位置する52の島から構成される。
軍事施設が建設されているのは、その中で最大の南麂島で、面積は7.64平方キロメートルだ。
中国の報道によれば、南麂島には既に最先端のレーダーが設置されており、ヘリ・スポットが修復されている。
また、早ければ2015年には、南麂島或は近隣の島に、滑走路の建設も開始されるという。
中国が、現段階で、尖閣諸島獲得のために軍事力行使を意図しているとは考えられないが、軍事力増強を進めていることは事実である。
そして、そのことが、特にアジア地域における中国の影響力拡大につながることは間違いない。
現在、中国にとって焦眉の急は、東シナ海に設定した防空識別圏の監視能力の構築である。
日米軍用機の活動に対応する必要があるからだ。
最先端のレーダーの設置はこの目的に合致する。
★.中国は、防空識別圏における監視能力の低さを自ら暴露してしまっている。
2013年11月28日、中国空軍の申進科報道官は、
「中国空軍は早期警戒機(KJ-2000)1機とSu-30やJ-11など主力戦闘機数機を出動し、中国の東シナ海防空識別圏でパトロール任務を遂行した」
と述べている。
しかし、通常、戦闘機は防空識別圏のパトロールには使用しない。
★.緊急発進できる態勢を整え、必要に応じてスクランブル対応をとるのが普通である。
そのためには、防空識別圏内の目標識別が実施でき、その情報を部隊と共有し、スクランブル発進する能力を有していなければならない。
中国にはこうした能力が欠如しているために、戦闘機によるパトロールを実施しなければならないと考えられているのだ。
★.広い防空識別圏内の飛行体を探知するためには、まず強力な監視能力が必要である。
中国は、2014年11月の珠海航空ショーにおいてKJ-2000を外国メディアに公開したが、それは、自らの空中監視能力を誇示したかったからだろう。
しかし、中国の現有装備で東シナ海防空識別圏を有効に監視することはできない。
中国は、今後とも、レーダー・サイトや空中警戒管制機の整備を進めることになる。
■「中国には、アテネのような好戦的な遺伝子はない」
こうした中国の軍事力増強の動機は自国の安全保障であり、アジアにおける米国の軍事プレゼンスに大きく関係している。
ただ、中国の安全保障は、単に現状を守ることに止まらない。
中国は台頭しつつある大国なのだ。
ここに、対中関係の難しさがある。
台頭する大国と既存の大国との間の相互不信と、
それに基づく相互過剰反応が軍事衝突を引き起こす状況は、古くはギリシャ時代から見られるものである。
「ツキディデスの罠」とも呼ばれる、新興大国アテネと既存の大国スパルタを中心とする両陣営の戦争に至る経緯がそれだ。
実際、習近平主席は、2014年1月に、「日中関係は、『ツキディデスの罠』に陥ってはならない」と述べている。
日本をスパルタ、中国をアテネになぞらえたものだ。
その上で、
「中国には、アテネのような好戦的な遺伝子はない」
と述べている。
しかし、中国は経済発展を止めることはできない。
★.所得分配の不平等さを示すジニ係数を見れば、中国の経済格差は既に危険水域をはるかに超えている。
それでも、既得権益を完全に破壊できない以上、国内の富の再分配は限定的である。
低所得者の所得を向上させるためには、中国の経済規模を拡大しなければならないのだ。
中国政府系シンクタンクの研究者は、
「『中国の夢』とは、歴代王朝と同等の経済規模を回復することだ」
と言う。
そして、「同等の規模」とは、世界のGDPの四分の一を占めることだと言うのである。
問題は、世界経済の発展速度が中国経済の発展速度にはるかに及ばないことだ。
中国が自らの夢を追求することは、他国の経済規模を侵食することにもつながる。
米国を始めとする既存勢力は、これを許さないだろう。
米国が、中国の軍事的意図に対する警戒を解くこともない。
一方の中国は、中国の発展を妨げようとする米国に対抗する必要を感じている。
中国の安全保障は、その発展をも保障するものでなければならないのだ。
中国の理想は、中国の発展を妨害する米国の軍事的影響力を、地域から排除することだろう。
米中両大国が過去の戦略的対立を基調とした大国関係とは異なった関係を築けるかどうかは、極めて難しい問題である。
日中両国が歴史認識の問題を克服して相互信頼を築くこともまた難しい問題だ。
しかし、軍事衝突は避けなければならない。
難題であっても、各国は相互不信を克服する努力を継続する必要がある。
』
『
サーチナニュース 2015-02-19 22:21
http://news.searchina.net/id/1562234?page=1
新型原潜093G
「多目標攻撃能力は西側の80年代水準に匹敵」、
「米海軍の空母キラーになった」=中国メディア
中国の大手ポータルサイト「新浪網」の軍事特集ページ「新浪軍事」はこのほど、中国093G型原子力潜水艦を
「多目標攻撃能力は西側の80年代水準に相当するようになった」、
「米空母戦闘群にとって、絶対に対決したくない『空母キラー』になった」
などと紹介した。
093G型原潜は、西側で「Shang(商級)」と呼ばれる093型原潜の改良タイプで、2015年2月までに就役したとの報道がある。
「G」は中国語の「改(gai)」によるものとされる。
「新浪軍事」は、「中国の初期の原子力潜水艦は問題が大きかった」と紹介。
理由として、工業力の基盤が薄弱で、研究開発の蓄積も乏しかった。
中国の原子力潜水艦は「速度も遅く、騒音も大きく、米国やフランスなど先進国家(の原潜)とは大きな差があった」と論じた。
1980年代には、経済政策優先のために原潜の研究開発のような大規模プロジェクトへの資金投入が難しくなったと紹介。
研究が本格的に再開したのは1990年代末で、中国の原潜と先進国の原潜の“距離”は「さらに拡大する傾向があった」と論じた。
文章は、中国の潜水艦が「世界との距離」を縮めはじめたのは「過去数年間のこと」と紹介。
ただし、米国の原潜が備えているような原子炉の搭載などはできなかったと認めた。
06年末に就役したとみられる093型については、形状に涙滴型を採用と紹介。
米国もスキップジャック級原潜に涙滴型を採用して以来、大きな変化がなく、攻撃型原潜には涙滴型を前後に延長した葉巻型の形状を踏襲していると指摘。
「したがって093G型も葉巻型を採用した。
国外の原潜のラインナップと船型は基本的に同じレベルになった」
と論じた。
093G型における改良点としては、舵部分の形状を変え、水中での機動性や速度、騒音を大いに減少させたと紹介。
また、対艦ミサイルのYJ-18(鷹撃-18)を搭載できるようになったとみられると指摘し、時おり紹介されてきた同艦の簡単な船内見取り図から判断して
「中国の潜水艦はすでに、装備の自動化を向上させ、情報化能力の高い潜水艦用の指揮システムを装備するようになった」
と論じた。
文章は、
「少なく見積もっても、改良型の093の多目標攻撃能力は西側原潜の
80年代末の水準と同等になったはずだ」
と主張した。
さらに093G型原潜の就役は
「わが国の原潜性能が遅れているという状況を変化させた。
世界の先進的な原潜との性能の差は縮まった」
と論じ、射程距離300キロメートルの対艦ミサイルを装備していることから、
「ミサイルを複数同時に発射して、目標を攻撃することができる。
遠距離になる爆撃機と水上艦との共同作戦で、対空母攻撃も実施できる」
と主張。
さらに
「この意味で、(093G型原潜は)わが南海(南シナ海の中国側呼称)や東海(東シナ海の中国側呼称)をしばしば侵犯する米国の空母戦闘群にとって、絶対に対決したくない『空母キラー』になった。
しかも093G型は、遠距離巡航ミサイルにより、敵側の国土も攻撃できる」
との考えを示した。
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